こんにちは。 のじれいか(@noji_rei)です。
『トワイライト・ゾーン』は、アメリカで放送されたドラマシリーズです。
不気味な怪奇現象や事象をオムニバス形式のドラマ仕立てにしたもので、オリジナルは1959年のモノクロドラマ、その後、複数回ドラマになり、映画にもなりました。
このトワイライトゾーンの2019年のシリーズ、シーズン1が、Amazon Primeで配信されています。
物語の特徴としては、バッドエンドというか不穏な終わり方を迎えるところ。
日本では『世にも奇妙な物語』が有名ですが、それのアメリカ版。最初に始めたのはこちらですけどね。
イギリス版はロアルド・ダール原作の『予期せぬ出来事』。これもぞっとする話で好き。
オリジナルの『トワイライトゾーン』は昔見て戦慄しましたが、それに忠実という評価があったので見てみました。
ストーリーについて、感想をネタバレありで書きます。
よろしければ、お付き合いください!
▼オリジナルはこちら!
【Amazon Prime】『トワイライトゾーン(2019)』
作品情報
監督:矢崎仁司
原案:ロッド・サーリング
2019年 31〜56分 全10話
ストーリー
episode1 コメディアン
売れないコメディアンが、伝説のコメディアンから「本当のことを喋ればウケる。でもその相手は消える」と言われ、そのとおりにすると確かにウケるのだが、ネタにされた相手が次々と消えてしまう。
episode2 三万フィートの戦慄
飛行中の客室に乗っていると、偶然目についたポッドキャストで、今自分が乗っている飛行機が原因不明で行方不明になるという放送を聴くことになってしまう。慌てて乗務員、乗客に訴えるが、誰も信じず、不審者として捕らえられてしまう。
episode3 巻き戻し
弁護士の黒人女性は、大学に入学が決まり寮生活を送ることになった息子と一緒に、キャンパスまで車で向かう小旅行の最中、旧式のビデオカメラを持参する。ビデオカメラのスイッチを巻き戻すことで、デジャブを繰り返すことになる。
episode4 旅行者
アラスカの警察署で警察官を務める女性は、飲酒で捕まった兄がクリスマスの恩赦で釈放されることを知っている。予定どおり女性が兄を迎えに牢獄に行ってみると、兄しかいないはずの牢獄に、スーツ姿の男がいて、署長の恩赦を求めていた。
自分をYouTuberの旅行者と名乗るスーツ姿の男は、署長に恩赦を求めているが、わけもわからず認められ、暑で開かれるクリスマスパーティに参加する。
すると男は誰も知り得ない町の秘密を語りだし、やがて自分はFBIの潜入捜査官と名乗るのだが。
episode 5 神童
大統領参謀の有能な男は、幼い頃神童と呼ばれていたが、大統領選で惨敗して仕事を失い酒に溺れる日々を過ごす。
だが、ある日、大統領候補するという子供が話題になっていることを聞きつけ、再起を賭けてその子の参謀になり、大統領選に挑むことになった。
episode 6 火星への旅
火星に向かうロケットの中にいる宇宙飛行士たちは、地球で核戦争が勃発したことを知らされる。帰る場所を失った宇宙飛行士たちは、絶望の中、唯一生き残った人類として火星へ向かう。
episode 7 男の中には…
化粧品会社で働き始めたお年頃の主人公女性は、真面目で硬くて断れない性格。流星群が見れると同僚の男に誘われデートをしたまではよかったが、謎の隕石に触れてから彼が豹変。性行為を焦らしていると当たり散らされ、恐ろしい思いをした。
それから、町の男たちも凶暴化するようになり、恐ろしさに逃げ惑うのだが。
episode 8 期限…
特権階級で、夫と二人の娘がおり、何不自由ない暮らしをしてきた女性が、ある日突然、理由もわからぬまま警察に拘束されてしまう。
女性は、社会的に理解があり、家政婦たちにも心を広くしていたが、実は何も興味がなく上部だけ理解を示していただけだった。そんな女性の本当の姿が明かされていく。
episode 9 ブルー・スコーピオン
自殺した父の代わりに、伝説の拳銃ブルースコーピオンを手に入れた大学教授のジェフ。物騒なこともあり、ブルースコーピオンを早く手放そうとするのだが、銃弾に自分の名前が刻まれているように見えたり、他にも変なことばかりが起こるようになる。
物に宿った魂が、人の心を支配するようになっていくストーリーです。
episode 10 影男
トワイライトゾーンの撮影現場。
現場に詰めて脚本の手直しをする脚本家は、多忙な日々を過ごしていたが、あるときモニターの中に正体不明の影男を見るようになる。
影男に恐怖を感じながらも、努力と現実と空想の境目がわからなくなっていく。ある意味、この物語自体の物語だといえます。
好きなところ
おすすめエピソード・episode3(ネタバレあり)
なかなか深かったのは、episode3でした。
これは単なるデジャブとかタイムリープの話ではなく、根深い人種差別がテーマになっています。
黒人の母親は、貧しい暮らしから這い出して成功、裕福な暮らしを手に入れた。そして映画監督を夢見る息子の可能性を信じている女性です。
でも田舎にはまだ人種差別があり、警官から理由もなく繰り返し追われる様が、不愉快でありかつハラハラさせられる。
訳もなく黒人親子につきまとう白人警察官は、裕福で恵まれた黒人を脅威に感じ、迫害しようとする。
それはあってはならないことですが、一方で主人公の黒人女性も自分の出自を忘れ去ろうとしていた。けれど、本当に今を生きるためには、過去を認めて乗り越えていくことが大切。そんな物語です。
ダイバーシティ(多様性)を意識した配役
オリジナルの多くは、白人の男性が主要キャストを務めていましたが、やはり時代の変化が感じられます。
アジア人、黒人、女性などさまざまな人たちが出演していていますし、ストーリーテラーも、ジョーダン・ピールと、物語に膨らみがでて、好感度も高いです。
episode10のラストに痺れる(ネタバレあり)
ラストで答えを求める脚本家の元にロッド・サーリングが登場します。
ロッド・サーリングといえば、お馴染みオリジナル版トワイライトゾーンのストーリーテラーですが、台詞が素晴らしい、痺れました。
「人は子供心から目覚めたとき、目を開けるのではなく、目を閉じてしまう。残された唯一の希望は現実と向き合うこと」
残念に感じたところ
オリジナルには敵わない?
お金もかかっていて贅沢さは伝わります。
アメリカではシーズン2まで制作されているので、Amazonで配信が開始されそうですよね。ただシーズン2で打ち切りが発表されたようなので、残念ながらそれ以降は期待できそうにありません。
▼Amazon Prime で楽しめる、オリジナル映画、ドラマはこちらにもあります。
それではまた。のじれいか でした。