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【映画】『スパイの妻』高橋一生と蒼井優の夫婦という名の騙し合い【ネタバレ・感想】

こんにちは。 のじれいか(@noji_rei)です。 

映画『スパイの妻』は、NHK BS8Kでドラマ版が放送され、その後、映画版が公開されました。

こちらの映画版は、ベネツィア国際映画祭に出展されてコンペディション部門で銀獅子賞を受賞して話題になりました。

ストーリーは、太平洋戦争の時代を生きる、貿易商の夫とその妻の物語です。

自由を愛する夫と、その夫を愛する妻が、秘密を抱えることになるサスペンスでした。

夫婦役は、高橋一生蒼井優が熱演しています。

ストーリーと役柄、展開をネタバレありでご紹介しますので、よろしければお付き合いください!

 

  

スパイの妻(2020)

 

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※本記事の情報は2021年8月時点のものです。 最新の配信状況はサイトにてご確認ください。

 

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作品情報と登場人物


115分
監督:黒沢清
脚本:濱口竜介、野原位、黒沢清

<出演と役柄>

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●福原聡子(蒼井優)
優作の妻、夫を心から愛し、正しいことをしようとする夫を支える
 

 

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●福原優作(高橋一生)
福原物産の社長、舶来モノが大好きで映画を撮るのが趣味。国は関係なく正しいと思うことがしたい人(?)

 

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●津森泰治(東出昌大)
聡子の幼馴染、陸軍憲兵。優作の行動を怪しむ一方、聡子に恋心がある

 

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竹下文雄(坂東隆汰)
優作の甥。福原物産に勤めていたが、満州から帰国後、突然退社

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●野崎医師笹野高史)

医師、福原夫妻が親しくしていた

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●草壁弘子(玄理

満州の病院で看護師をしていた。優作が満州に行った際に連れ帰る

 

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●金村(みのすけ
福原家の執事

 

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●駒子(恒松祐里
福原家の女中

予告 

www.youtube.com

ストーリー

1940年、世界情勢は緊張が続き、戦争の影がちらつき始める。

神戸で貿易商を営む福原優作(高橋一生)は、職業柄外国人と付き合い舶来品を好む自由人、つまり時代的にそぐわない生活をしている人です。

そんな優作の妻である、聡子(蒼井優)もまた、何不自由ない贅沢な暮らしを楽しみながら、優作を心から愛していました。

あるとき優作は、仕事で満州への渡航が決まり、甥の竹下文雄(坂東隆汰)を伴い出国します。

一方、夫の帰りを待つ聡子の前には、幼馴染で軍人の津森泰治(東出昌大)が現れ、優作に対して批判的な感情を吐露します。

やがて、帰国した優作たちの態度の変化から、何らかの秘密があると確信した聡子は、優作が国家機密を隠したノートとフィルムを隠し持つことを突き止めました。

その後、聡子は、津森に寝返ったように見せかけて、秘密を打ち明け、文雄を逮捕させます。そうすることで聡子は優作を守ろうとしたのでした。

話し合いをするうち、聡子の本心を理解した優作は、聡子とアメリカに渡り、国家機密を暴露しようと計画するのですが……。

華やかな妻と舶来もの好きなハイカラ夫婦

福原夫妻は豊かな暮らしをしています。時世がどうであろうが、贅沢な洋館に暮らし、自分がいいと感じたものを側に置きたいと考えています。

たとえば、洋酒を楽しみ、聡子をヒロイン役に映画を撮影して会社で公開する趣味人です。

特に物語前半の、映画の撮影シーンは二人の個性が光っていました。華やかなファッションに身を包む聡子は素敵でした。蒼井優はクラシックな服が似合いますね。

念のため時代を振り返ると1940年とは昭和15年。当時からすればあり得ない暮らしぶりなことが容易く想像できます。
 

優作はスパイではない?


物語の流れからすると、最初の優作は実業家で、スパイではないように見せていますし、本人も聡子にそう語っています。

たとえば優作が機密資料について聡子に問い詰められたときも、非人道的行為を止めさせることが目的と説明していました。

しかし聡子は、日本国内での立場や、自分たちの生活が脅かされることを理由に、優作の考えを受け入れられずにいます。

そんな聡子に、優作は、自分は世界に視野を持ち、正しいと信じることで行動するコスモポリタンだと訴えるのでした。

やがて聡子も優作を理解し、優作のために行動しようと気持ちが変化していきます。

優作の本心は?(ネタバレあり)

実際のところ、この映画での優作の本心は簡単には計れません。そこが面白いのかもしれませんが。


聡子は、物語が進むに従い、優作と一緒なら何でもする覚悟ができていきます。

やがて、世界情勢はいよいよ怪しくなり渡航申請も取れなくなったため、優作と聡子は亡命を考えます。

ですが、そもそも優作は以前からアメリカ行きを考えており、その時点では、聡子を連れて行くつもりはなかった様子でした。

なぜなら当時、優作は満州で知り合った看護師の草壁弘子(玄理)と二人分の渡航許可を取っていたからです。

ただ、その後、草壁弘子は別件であっけなく命を落としてしまうのですが、優作に動揺する様子は見られません。そんなこともあり聡子は、優作の掴みどころのなさに翻弄されていきます。

その後、優作が示した亡命計画は、聡子はアメリカ、優作は上海と別々の国に入国するというものでした。確かにその方がリスクは下がるのですが、反面で怪しさも漂います。

逃亡後、優作と聡子は、アメリカで落ち合う計画でしたが、なんとなく逢えない展開ではと予想ができてしまうんですよねー。

案の定、聡子は出港前の密告によって捕えられてしまいます。

やがて、聡子が所持した証拠品はすり替えられていることが判明し、聡子は罪に問われませんが、精神病院で過ごすことになってしまいました。


物語が進むうち、証拠品を入れ替えや亡命の密告者は、優作本人ではと思わせるようになっていくのでした。


優作は戦争が起きた際の日本の負けを断言しており、一刻も早く国から出たい心情だったのかもと想像することができます。やがてひとりになった聡子は、優作の言葉を身をもって知ることになるのですが、そこが悲しくて残酷でした。

回収されない伏線(疑問点)

この映画『スパイの妻』は、妻の聡子目線から夫の優作を捉えた話です。

そのため、亡命のため聡子と優作が別れてから先、優作の足取りははっきりしません。あくまでも噂の粋を出ないものばかりでした。

しかし、どうしても優作と再会したいのでしょうか、終戦後、聡子は渡米したという補足がありますが、どうなったかは不明のままでした。

夫婦の行方に加え、物語の核だった機密行為の資料やフィルムはどうなったかも不明です。こちらについては、真偽を含めて一切のオチがないのでかなり困惑しましたね。

おそらく高橋一生演じる福原優作は、本当はスパイ。国家の機密事項は、本当のところ偽装。と考えましたがこのあたりは観る側に託されている、という解釈でよさそうです。


▼高橋一生・蒼井優、こちらも夫婦役です!

noji-rei.hatenablog.com

 

それではまた。 のじれいか でした。