こんにちは。 のじれいか(@noji_rei)です。
映画『東京少女』は、現代を生きる女子高生と、100年前の大学生が携帯電話で言葉と心を繋げる、ファンタジックなラブストーリー。
夏帆が本当にかわいい
100年の時を経て、同じ月を見ている二人の設定がいい
ストーリーについて、感想をネタバレありで書きます。
よろしければ、お付き合いください!
【映画】『東京少女』
作品情報
監督:小中和哉
脚本:林誠人
2008年 98分
<キャスト>
・藤崎未歩(夏帆)
・宮田時次郎(佐野和真)
・宮田あき子(福永マリカ)
・藤崎妙子(秋本奈緒美)
・塩見篤史(近藤芳正)
ストーリー
藤崎未歩は小説家を目指す女子高生。あるとき未歩は、母の妙子から恋人・塩見を紹介されて再婚の意思を伝えられるが、亡き父が忘れられない未歩は、母に対して冷淡な態度で接してしまう。
母の元を立ち去る未歩は、ホテルの階段で地震に遭遇。揺れで電話を落とし階下で探すも見つからない。
未歩が自分の携帯を鳴らすも繋がらず困っていると、月夜の晩やっと携帯を拾った相手と会話ができる。
声の主は、宮田時次郎と名乗る青年。未歩は最初は携帯を返してもらう目的だったが、やがて時次郎が、100年前に生きる夏目漱石の門下生で小説家志望の青年でることがわかり、会話を楽しむために電話をするようになる。
未来と時次郎の二人は携帯電話を通して、言葉を交わすうちに心を通わせるようになる。
好きなところ
月の出る日だけ繋がる電話
未歩と時次郎の二人は、月が出ているときだけ言葉を交わすことができます。
明治時代にいる時次郎は、携帯電話を「ケッタイな電話」と聞き違えるくらいで、当たり前ですが使い方がまったくわからない。でも未歩が教えてどうにか使えるようになります。
月が見えているときだけ繋がる二人の通信は、雲で隠れると途切れてしまうというロマンチックな設定がよかったですね。
昼間の月でデートする(ネタバレあり)
月夜に携帯でおしゃべりをする二人は、やがて月が出ているのなら昼間でも繋がれることに気づき、未歩が予報で調べた月の出る昼中、銀座でデートします。
とはいっても二人は携帯電話だけで繋がっているので会うことはできません。でも銀座には二人が同じ経験ができる老舗店があります。
で、日比谷公園にある老舗レストラン『松本楼』で、二人は同じカレーライスを食べる。
それから時次郎は、創業大正12年の老舗の和装店『ゑり善』で未歩に手鏡を買い求め、鏡の裏面に「時は無慣れていても 君の心は近くに感じる」とメッセージを書くのでした。
それを未歩が取りに行くというロマンチックな設定があります。
その手鏡を時次郎が買った際、店主の幼い娘が居合わせ、娘がおばあちゃんになって時次郎の鏡を守っていてくれたという感動的なサイドストーリーもついています。
時次郎の未来を探す未歩(ネタバレあり)
小説家を目指し、夏目漱石の弟子でもある時次郎は、書いた小説を出版社に持ち込みますが、すべてボツになり未だ作品が掲載されたことはありません。
「これは小説ではない、あなたが見えてこない」
担当者からそう言われて苦しむ時次郎。
未歩は時次郎が作家としてどうなったかを調べます。実は未歩の母の恋人である塩見は、夏目漱石の研究者なのでデータベースを見せてもらうのですが、作品を発表した弟子の一覧に時次郎の名はなく、そのことを時次郎に伝えられずにいました。
すると時次郎から電話があり、やはり自分の未来の話は聞かない。未来を知っても面白くないし、未来は変えられるものと信じているからと。
その言葉を聞いた未歩は、時次郎の強い意思と未来を信じ、彼のことを調べることをやめるのでした。
残念だったところ
同じ月は見ていない? 充電器にハラハラ…(ネタバレあり)
時次郎と未歩は、二人で月を眺めながら、携帯を片手に「私たちは今、同じ月を見ているのね」となるのですが、見ているのは、同じ月ではないのでは?
100年前と気象条件が同じことで繋がれるとするのなら、100年前と条件が重なる日はどのくらいあるのか、野暮なのですがちょっと考えてしまいました。
あと時次郎が持っているのは本体だけで充電器がないため、いずれ通話ができなくなることが想像できるのですが、ラストは充電切れではなく、もっと運命的な別れが控えていました。切ないラストです。
▼高校生を演じた夏帆が人妻役に。時の流れを実感させらます…。
それではまた。のじれいか でした。