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【映画】『すばらしき世界』タイトルの意味、主人公を支える人々の心情【ネタバレ・感想】

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こんにちは。 のじれいか(@noji_rei)です。 

『すばらしき世界』は、西川美和監督が手がけた作品で、原作はノンフィクション作家の佐木隆三の小説。

刑期を終えて出所した元受刑囚の男が、社会へと復帰していく姿を描いたものです。

主演は役所広司。
脇役も、中野太賀、六角精児、北村有起哉、橋爪功など名優揃いです。


元犯罪者がいかに社会に馴染んでいくかを描いた物語なのだろうと思っていて、実際その通りなのですが、「社会での生きにくさ」は、決して一部の人間の姿だけではないのかも、ということを改めて考えされる映画でもありました。


今回は『すばらしき世界』のストーリーについて、また感じたことについて書きます。よろしければお付き合いください!

 

 



 

【映画】『すばらしき世界』

 

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作品情報


2020年 126分  
監督:西川美和

実話ベースの映画なんだ

役所広司が、主人公の人間性が好きになれなかったと語るのを読んだけど、わかる気がするような…


こちちら原作

 

キャスト


三上正夫(役所広司)
津乃田龍太郎(仲野太賀
松本良介(六角精児)
井口久俊(北村有起哉)
下稲葉明雄(白龍)
下稲葉マス子(キムラ緑子)
古澤遥(長澤まさみ)
西尾久美子(安田成美)
庄司敬子(梶芽衣子)
庄司勉(橋爪功)

 

予告

www.youtube.com

ストーリー

冬空のある日、一人の男が刑務所から出所する。男の名前は三上正夫(役所広司)。三上はお調子者の好人物に見えるが、実は繰り返し犯罪を犯して人生の大半を刑務所で過ごしてきた、元反社会性力に属していた男。  

殺人事件で有罪になり13年の刑期を終えた三上は、身元引き受け人の弁護士・庄司勉(橋爪功)庄司の妻・敬子(梶芽衣子)のサポートを受けながら、自立した生活を送ろうと努めている。

そんな三上をネタにしてドキュメンタリー番組を作ろうと考える、テレビ局のプロデューサー・古澤遥(長澤まさみ)から、津乃田龍太郎(仲野太賀の元に取材の仕事が入る。

番組の企画意図は、三上の生き別れになった母親を探し出し、感動の再会ストーリーに仕上げたいというものだ。

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テレビ局を辞めて作家への転向を目指す津乃田は、三上の経歴が綴られた「身分帳」を取り寄せ、三上について調べていく。やがて三上の出自や犯罪歴を知るうち、自分の手に負えないのではと津乃田は恐ろしくもなる。だが、三上と対面した津乃田は、彼の人懐っこい性格に少しずつだが親近感を持つようになるのだった。

一方で三上は、生活保護の暮らしから、自立した社会生活を手に入れるため、仕事を探すが苦戦する。近所のスーパーの店長・松本良介(六角精児)や役所の担当者・井口久俊(北村有起哉)らは、最初は三上を警戒するが、だんだんと三上に対して友情のような感情を抱くようになり、親身に世話をするようになっていく。

けれど三上は、刑務所にいたときに自動車運転免許証を失効させたこともあって、職探しは難航。しかも短気な性格が災いし、喧嘩をしてしまい大騒ぎになってしまう。

偶然、三上の喧嘩を目撃した津乃田は、感情的で抑制がきかない三上を番組に出すわけにはいかないと、製作は中止に。異論をぶつける三上に対して津乃田は、三上が感情を抑制できないのは、昔の母親との関係性にあるのではと指摘する。

津乃田の指摘に怒りを覚えた三上は、昔の兄貴分である下稲葉明雄(白龍)に連絡を入れてしまう。三上の地元である九州で親分家業を続ける下稲葉は、三上を九州に呼び寄せるのだが……。

 

三上を見守る女たち


怒ると手がつけられず、刑務所に入るのはもうご免と言う癖に、自分がしてきたことに反省する素振りのない三上という男は、普段は優しくて曲がったことが嫌いという筋の通った面を持っています。それもあって女にはモテるみたいです。

かつて、三上の周囲には、元妻である西尾久美子(安田成美)や、兄弟分の妻・下稲葉マス子(キムラ緑子)といった女たちがいました。彼女らは現在の三上とは距離を置いた関係であるにもかかわらず、今も三上を見守っているところがあります。

現在、三上の身近な立場にいる庄司弁護士の妻・敬子も、三上の性格を熟知しているようで、仕事が決まった三上を喜びながら、ちゃんと勤められるだろうかと身を案じています。「カッとなったら私たちのことを思い出して!」と声を掛けるところでは、母心が入っているなと感じました。

そういう周囲の愛があるからこそ、三上は就職先の介護施設で怒りに耐えることができました。やっと前進できると思っていたのですが……。

 

三上の存在はもう一人の自分


三上は怒りのコントロールができないばかりに犯罪者になってしまった。そして一度犯罪を起こせば社会との隔たりができてしまい、結果再犯するという悪循環を繰り返すのが三上のこれまでの人生でした。

よく言われますが、思うのと実行するのはまったく別ものです。三上を応援する弁護士の庄司勉や、スーパーの店長の松本、役所勤務の井口久俊たちにしても、社会という集団で秩序を保つため、理不尽な思いを経験し、三上と同じことを考えたことがあるはずなのです。両者の違いは実行しなかったというだけです。

だから彼らは、三上を見守りつつ、実は誰も知らない自分自身を見つめているのかもとも思えてきます。


それでも、きっと世界はすばらしい

 

幼い頃、母親から捨てられて施設で育ち、居場所のなかった三上は、反社会勢力の一員になり、犯罪を繰り返しながら生きてきました。

その間には結婚もし、やっと幸せになれると思った瞬間もあった。だけどその矢先にまた犯罪に関与してしまうなど、自業自得とはいえ気の毒なところもある、人生を歩んできています。

時折、どうしようもなく泣けてしまいました。役所広司をはじめとする役者たちが素晴らしかったのはもちろんですが、生きるためには光だけではなく、闇の存在も認めなければいけない。すべてが人生の一部であり、目を背けたくなる現実を含めて生きることであり、すなわち世界なのだというメッセージを受け取りました。


切ないラストは予感できる(ネタバレあり)


三上は高血圧で薬を飲んでいるため、たまに倒れてしまったり健康面での不安を感じる場面が出てきます。

そこでラストを予感させますし、実際そのようになってしまいます。

高齢者施設での仕事を終えた三上は、施設でいじめられている同僚から庭で切ったコスモスの花を分けてもらい、その花を手に、友人たちから贈られた自転車で帰宅する途中、元妻の久美子から電話を受けます。

やがて雨が降り、嵐がやってくる。


帰宅した三上は、窓の外に干してあった洗濯を取り込みますが、白いランニングシャツに手が伸びることは、ありませんでした。

 

仲野太賀が本当によい

仲野太賀の演じる作家志望の男、津乃田は、三上と知り合ってから、すごく丁寧で几帳面な視線を三上に送り続けます。それは不安もあり愛情もある、とても複雑な感情なのでしょう。

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単なる取材対象者だった三上に対して、人間として接するようになっていくところがすごく丁寧に描かれていたと思うし、長澤まさみ演じるプロデューサーの古澤とは対照的な存在として描かれているところも興味深く感じました。


▼仲野太賀の出演映画はこちらにもあります!

noji-rei.hatenablog.com

 

 

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※本記事の情報は2022年1月時点のものです。

 

 

それではまた。のじれいか でした。