こんにちは。 のじれいか(@noji_rei)です。
『南瓜とマヨネーズ』は、魚喃キリコの漫画が原作。ミュージシャン志望の男を支える女の物語です。
原作が1990年代後半に発表されたこともあり、昭和末期の雰囲気が色濃く残っているので、世代によっては懐かしさが込み上げそう。
今回は『南瓜とマヨネーズ』のストーリーについて、また感じたことについて書きます。よろしければお付き合いください!
【映画】『南瓜とマヨネーズ』
作品情報
2017年 93分
監督:冨永昌敬
懐かしい空気感だった
同性カップルの部屋がリアル
キャスト
ツチダ(臼田あさ美)
せいいち(太賀)
寺尾(若葉竜也)
安原(光石研)
ハギオ(オダギリジョー)
予告
ストーリー
都内の片隅。小さなアパートで同棲している、せいいち(太賀)とツチダ(臼田あさ美)のカップル。
せいいちは無職のミュージシャン志望。ツチダは働いて二人の暮らしを支えている。
せいいちは才能はあるが、メンバーとの人間関係などからバンドを脱退し、部屋でだらだら過ごしている。水商売で働くツチダは、客の安原(光石研)から誘われて、金のために渋々愛人関係に。
だが、やがて安原から受け取った金をせいいちに見つかり、ツチダが愛人をしていたことがバレてしまう。
ツチダとせいいちは口論になり、ツチダは感情を爆発させる。それからせいいちはアルバイトを始めて多忙になり、二人はだんだんとすれ違っていく。
そんなときツチダは、かつて好きだった男・ハギオ(オダギリジョー)と偶然再会する。
ハギオは気分屋の遊び人で、当時はツチダはハギオに振り回された挙句フラられていた。そのハギオから付き合おうと言われ、上手くいかないとわかりつつ、ツチダの心は揺れ動く。
うまくいかない男女の物語
早い話、売れないミュージシャンと、彼を支えるフリーターの女の話です。
どちらか一方が生活を支えるのは、役割分担がよほど明確になっていないと歪みが出てしまうことが多い。
男は自分の殻に閉じこもり、女は男に夢を見させるため一人現実に立ち向かうことになります。
そして、女は水商売に愛人と屈辱的な経験を繰り返しながらすり減っていき、男は余裕がないので自分のことしか見えません。
そんなとき彼女の前に元カレが現れる。元カレがまともな男であればミュージシャンの彼と別れて元カレと復縁といった選択もあるのかもしれない。
ですがオダギリジョー演じるハギオは気分屋の遊び人で、再会しては絶対ダメな相手だった。それなのにツチダは二人の間で揺れ「せいちゃんが振ってくれたら楽なのに」と口にします。
「両方別れた方がいい」と友人の可奈子(清水くるみ)は言うし、結果的にはそうなっていくんですが、その辺りの流れはリアルでした。
「俺じゃない方がいい」の残酷さ(ネタバレあり)
やがて、せいいちはツチダに部屋を出ていくことを伝えます。たぶんツチダが金のために愛人をしていたことがわかった辺りから考えていたことなのでしょう。
ちゃんとした相手とちゃんと結婚して子供を産んで、無理しなくていい落ち着いた男と結婚しなよと。
せいいちはシャワーを浴びながら、ツチダの顔を見ずに伝えるのですが、その場面はなかなかよかった。
「俺じゃない方がいい」というセリフは、ダメ男が導き出せる唯一の解決策なのでしょうか、現実でもよく聞かれる言葉だなとしみじみ。だけど女からしてみれば、身を捩るほど残酷な言葉でもある。
ただ、ツチダだってハギオに心変わりをしたり、せいいちと別れの覚悟はしていたところもあるので、せいいちの最後の優しさとも取れる。ただ女がそれを実感できるのは随分先のことなのかもしれません。
太賀の歌声が沁みる(ネタバレあり)
ミュージシャンが登場する映画は数多く、俳優の貴重な歌声を聴くことができるのですが、この映画では太賀がアカペラで歌っています。
すごく優しくて包容力のある声でした。もっと歌う機会が増えるといいなーと今後に期待しました。
90年代の匂いがすごい
最初は惹かれ合い愛し合い、一緒に暮らし始めた二人が、やがて生活に流され疲れていく様が淡々と描かれます。
二人の唯一の居場所はアパートの一室。もうダメなのかもしれないけれど、どこに行けばいいのかわからないし、二人には他に行き場がありません。
小さくて古い部屋は生活感に溢れている。玄関の小さな土間、旧式のキッチンやお風呂など、90年代時代に青春時代を過ごした人は、彼氏彼女の部屋を思い起こしたりするかもしれません。
登場する店も、どこか昭和から平成の初頭あたりを想像させ、じわじわきました。
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※本記事の情報は2021年12月時点のものです。
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それではまた。のじれいか でした。