映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』は、青木琴美の漫画の実写版。
主演は佐藤健と小原櫻子。
舞台は音楽業界。天才作曲家と女子高生シンガーの恋愛サクセスストーリー。正直ツッコミどころはあるのですが、胸キュンなエッセンスが盛り込まれていて、ときめき心をくすぐられる。
それに佐藤健ファンなら、きっと楽しめるはず。
三浦翔平、窪田正孝、吉沢亮も出演する華のある映画でした。
作品の好きなところ、イマイチに感じたところを、ネタバレありでご紹介します。
作品の好きなところ、イマイチに感じたところを、ネタバレありでご紹介します。
カノジョは嘘を愛しすぎてる
作品情報
製作年度 |
2018年 |
上映時間 |
127分 |
監督 |
廣木隆一 |
キャスト |
小笠原秋(佐藤健) 小枝理子(大原櫻子)
篠原心也(窪田正孝) 大野薫(水田航生) 矢崎哲平(浅香航大)
君嶋祐一(吉沢亮) 山崎蒼太(森永悠希) 長浜美和子(谷村美月) 茉莉(相武沙希) 高樹総一郎(反町隆史)
|
予告
天才作曲家の葛藤と恋(ここがよかった)
天才作曲家、小笠原 秋(佐藤健)は、マスコミに姿を出さない謎の存在。人気バンドのCRUDE PLAY(略して、クリプレ)の発表する曲は、すべて秋が作曲している。
秋は以前、クリプレのメンバーだったが、音楽業界のやり方に不満を抱えてメンバーから脱退して曲を提供することを選んでいた。
坂口瞬(三浦翔平)らクリプレのメンバーは秋の幼馴染だったけれど、秋の代わりに加入したベーシストの心也(窪田正孝)は野心家でメンバーとは馴染めず一線を引いている。
デビューまでは、とんとん拍子だった、クリプレのメンバーでしたが、音楽プロデューサー高樹総一郎(反町隆史)の商業ベース優先で強引な手法についていけず、希望を失いつつあった。
しかも秋は恋人で歌姫の、茉莉(相武紗季)が、高樹とも関係があると知り、別れを選ぶ。そんなときに、秋は、小枝理子(大原櫻子)と出会う。
秋は、理子に、口からでまかせで「一目惚れした」と言ってしまい、理子は秋が口ずさんでいた曲に惹かれます。
やがて秋と理子は付き合うようになるものの、秋は自分の身分を明かさず、理子もバンド活動をしていることを話していない。
冒頭から秋が理子に出会うまでは、自然な流れだと思いました。
冒頭でヘリで登場したり、やたらと華やかなクリプレのメンバーですが、その後はあまり登場しません。華やかで売れっ子の彼らですが、実はエア演奏といった闇を抱えている。それで秋はバンドを脱退したことわかってきます。
秋は素直に成功を喜べばいい気もしますが、天才なので現状に甘んじられないのかも。エンタメ業界の光と影を感じる演出ではあります。
影のあるイケメン作曲家と女子高生の恋。高校生や大学生なら飛びつきたくなる夢のあるストーリー。佐藤健にこの役は、合っていると思います。
劇中歌は公開当時、話題になったそうですが、大原櫻子、三浦翔平の歌は確かによかった。岩崎太整という映画やドラマを中心に活躍している音楽家が手がけているそうです。
理子のデビュー、秋の立場が明らかに(ここが残念・ネタバレあり)
理子は幼馴染の君嶋祐一(吉沢亮)、山崎蒼太(森永悠希)とバンド活動をしているのを、高樹に見初められデビューが決まる。
理子が音楽をやっているのを秋は知らず、理子も秋がクリプレの作曲家なことを知らなかったが、漸くお互いがわかる。
秋はだんだん理子を好きになり始めていたけれど、理子のバンドは秋ではなく、心也が作曲を担当することに。更に二人は一緒にいるところを写真週刊誌に撮られてしまい追い詰められます。
二人が付き合い始めてからはかなりの急展開です。ぶつ切りな印象で忙しい。全22巻をまとめているので仕方ないのでしょうけれど、すぐにスカウトされデビューが決まってしまうあたりは、いかにもといった流れでした。
歌姫の茉莉は、秋と理子のスキャンダルを揉み消す代わりに、過去の自分と秋のスクープを出すことを承諾。しかし条件として秋と理子が別れることを要求します。秋は仕方なく、今度は理子に気持ちを偽って別れを告げる。
秋は自分がやりたい音楽を見つめ直したいからと日本を離れることを決める。
デビューライブを成功させた理子は、秋と二人で演奏をして、その後、別れるけれど、永遠の別れではないであろうことを匂わせるラストでした。
役者も豪華で、音楽もよく、映画として楽しめる要素は十分ですが、結局、何が言いたい話かがよくわからないのは残念でした。タイトルとおりに、秋が、理子に気持ちとは裏腹に嘘を吐くのがポイントなのかも。理子は秋が嘘を吐いても責めないし、それどころか、色々とつらい立場の秋を「私が守ってあげる」と抱きしめるあたりは年下女子の包容力を感じさせます。
三浦翔平、吉沢亮の出番は多くありません。三浦翔平はまだ歌っているので存在感はありますが、吉沢亮の存在感は本当に薄かったのも、個人的には残念だったところですね。
▼こちらは演奏家のお話です
さいごに
映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』についてご紹介しました。深みのあるストーリーではありませんが、オリジナルの音楽が流れ、普通の女の子が有名人と恋に落ちる非現実感を楽しめる「青春」を堪能できる映画。
一人でも、誰かと一緒でも、気持ちよく観られますよ。
それではまた。
のじれいか でした。