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【映画】『マチネの終わりに』福山雅治・石田ゆり子の大人の恋【ネタバレ・感想】

映画『マチネの終わりに』
福山雅治・石田ゆり子の大人の恋愛物語です。

原作は平野啓一郎。

レビューを眺めると評価が別れている様子ですが、どうなんでしょうか。

ストーリーの概要と感想をネタバレありで書いていきます。



 


マチネの終わりに(文庫版) (コルク)

 

マチネの終わりに

 


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作品情報

 

製作年度

2019年

上映時間

123分

監督

西谷弘

キャスト

薪野聡史(福山雅治)

小峰洋子(石田ゆり子)

リチャード新藤(伊勢谷友介)

三谷早苗(桜井ユキ)中村奏(木南晴夏)

小峰信子(風吹ジュン)

是永慶子(板谷由夏)

祖父江誠一(古谷一行)

 

 

 

予告 

www.youtube.com

 

記憶の変化によって未来も変わる・過去は繊細なもの

 

2013年11月。有名クラシック・ギタリストの薪野聡史(福山雅治)は、音楽活動に限界を感じるようになっていた。そんなとき、薪野は自分のコンサートで、所属事務所の社長、是永(板谷由夏)に連れられた記者の小峰洋子(石田ゆり子)を紹介される。

最悪のコンディションだった薪野は、洋子と出会えたことで救われる。

洋子はフランスの通信社の記者、そして婚約者がいる。帰国したのは祖母の葬儀のためだった。

洋子は映画監督のビエルコ・ソビッチの義理の娘でもあり、監督が手掛けた映画のテーマ曲、『幸福の硬貨』を薪野が演奏したのをかつて聴き、嫉妬するくらい素晴らしかったと薪野に打ち明ける。

 

また洋子の祖母は、幼い頃の洋子がままごとのテーブル代わりに使った石に転倒して亡くなっており、そのことを薪野のマネージャー早苗(桜井ユキ)から「洋子さんのせいではない」と慰められるのを、現在の出来事が、過去の記憶や未来を変えてしまうことを憂いているのだと、洋子の気持ちを薪野は代弁するのだった。

大人の恋の始まりのように見えますが、翌日、洋子は予定通りにフランスに戻る。しかしその後、パリで爆発テロが起こる。

薪野は洋子を案じて繰り返しメールを送るが、洋子からの返信はない。

結果的に洋子は無事だったけれど、テロに巻き込まれて仲間を失い失意の中にいる。リモートで言葉を交わした薪野と洋子。テロの衝撃からまだ逃れずにいた洋子は、薪野 の優しい言葉に救われるのだった。

 

結婚を止めるためにパリへ

 

薪野は、師匠のギタリスト祖父江(古谷一行)と共演するコンサートのため、マドリッドに向かい、パリで洋子と会う。そして婚約者のリチャード(伊勢谷友介)との結婚をやめさせようとします。

「あなたがいなくなったら、僕もこの世にいなくなる」


静かですが、かなり強引で思い詰めた告白です。

 

洋子は二度しか会っていない薪野と、長年の付き合いの恋人との間で揺れます。それは当たり前のことだと思う。

また薪野は洋子と出会う前から空爆感があり、年齢を重ねるうち、能力の限界や、先が見えてしまった感などお虚しさから、音楽活動を辞めたいと言い出すのだった。

 

マネージャーのやらかし・ネタバレあり

 

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洋子の結婚を引き止めようとした薪野。やがて洋子も薪野の気持ちに応えようと、すべてがはっきりさせたら、今度は自分からあなたを尋ねると誓う。

洋子が日本に帰国し、薪野は洋子を迎えに出ようとしたところ、祖父江が倒れたと連絡を受けて慌てて病院へ向かう。しかし薪野はあまりに慌てていて、携帯をタクシーに忘れてしまう。

病院に残っている薪野に代わって携帯を取りに行った早苗は、なんと勝手に薪野の携帯を見て、洋子に別れのメッセージを打ってしまう。

洋子は薪野からの別れの言葉が綴られたメッセージを読み、誤解を重ねたまま、二人は別れてしまうのだった。

 

 

 

薪野と洋子の行方は? ネタバレあり

 

4年後。

薪野は早苗と結婚して家庭を築いている。
師匠の祖父江は他界して、祖父江のトリビュートアルバムに薪野は参加して、復帰に向けた活動を開始させる。

洋子はリチャードと結婚してニューヨークに住み、子供も生まれている。

しかし、リチャードは、洋子が一度は薪野に走ったことを許し難く感じており、修復は不可能と悟った洋子は離婚を決める。


感想・過去を大切に思うこと・ネタバレあり

 

最初はロマンチックな始まり方でしたが、だんだん現実的になります。

マネージャーの早苗が、偽メールを送って薪野と洋子の関係を遮断させる。しかしその癖、子供が生まれ抜き差しならなくなって、早苗は洋子の前に登場、真実を打ち明けます。

「私の人生の目的は正しいことではなく、薪野です」

というエゴ発狂ぶりをかます。さらに薪野のニューヨークで開かれるコンサートに洋子を誘うという身勝手さです。

洋子は離婚して仕事に復帰しようとした矢先、早苗から別れの真相を明かされ、怒りと心に傷を追う。同じ頃、薪野は真相を知らないようで、薄々気づいている雰囲気もある。そして洋子と同様に苦しんでいる。

 

 

 

満たされているのは早苗だけ。いやおそらく早苗も幸せではない。だからニューヨークのコンサートを自ら決め、そこに薪野を送り出そうとするのでしょう。しかし人を騙すのであれば、墓場まで持って行ってほしいですね。

大人の恋愛事情が描かれ、4年もの時間の経過もある。場所も、東京、長崎、ニューヨーク、パリ、と移り変わるので色々話は飛んでいます。

薪野が早苗と結婚した経緯もわかりません。弱っていた薪野を早苗が公私共に支えるうち、自然と結婚したと考えるのが普通でしょう。

「過去は未来によって変えられる」という言葉は頷けます。過去を胸に留める人にとって、過去を嫌な思い出にするか、美しい思い出にするかは、未来が影響するのは納得できる。

でも本当は過去をそこまで胸に留めず、手放せた方が健全なのでしょうね。それとも人生には過去に縋りたい時期があるということなのかも。


薪野と洋子は3回しか会っていない。

・東京で薪野のコンサートで出会い
・パリで告白され
・マドリッドのコンサートに来れなくなった洋子を薪野が訪ねる

3回しか会っていない人にそこまで気持ちを傾けられるかといえば、現実ではたぶん無理。でも、あり得ないことが起こるのが、物語の面白さと言えるのでしょうね。

薪野と洋子は最後に4回目の再会を果たすのですが、そのとき、思い出を書き換えることができるのか。観ている人に委ねられるラストでした。

クラシックギターの音色が全編を通して流れてロマンチック。恋人やパートナーと観るのにいい映画だと思いました。

▼恋愛映画はこちらにも。 

noji-rei.hatenablog.com

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それではまた。
のじれいか でした。