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【映画】『恋は雨上がりのように』小松菜奈・大泉洋だから描けた世界【ネタバレ・感想】

映画『恋は雨上がりのように』
ファミレスを舞台に、バイトの女子高生がバツイチ40代の店長に恋をする話。

主演は小松菜奈・大泉洋。
この作品は、この2人だからよかった。
単なる恋愛ではない、人間の繋がりを爽やかに描いた素晴らしい作品だと思いました。

『恋は雨上がりのように』をネタばれありで書いていきます。

 

 

恋は雨上がりのように

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作品情報

 

製作年度

2018年

上映時間

112分

監督

永井聡

キャスト

橘あきら(小松菜奈)

近藤正己(大泉洋)

喜屋武はるか(清野菜名)

加瀬亮介(磯村勇人)

吉澤タカシ(葉山推之)

 

西田ユイ(松本穂香)

倉田みずき(山本舞香)

大塚(篠原篤)

久保佳代子(濱田マリ)

九条ちひろ(戸次重幸)

橘ともよ(吉田羊)

 

 

陸上女子とファミレス店長のミスマッチが不安なく楽しめる

 

 

ファミレス店長の近藤正己(大泉洋)は、スタッフ連中からイジられ、客のクレームには頭を下げまくる、しょぼい40代のバツイチ男。

同じ店でバイトをする高校生、橘あきら(小松菜奈)は、無愛想でサービス業には向かない女子。

あきらが、家から近いわけでもない、そのファミレスでぜなぜ働くのか。

その理由がストーリーが進むにつれわかってきます。

あきらは陸上部の選手ですが、アキレス腱を切って練習を休まざるを得なくなった。

傷心のあきらが病院帰りに立ち寄ったファミレスが近藤がいる店だった。

あきらの様子を察した近藤がやさしく接したことで、あきらは近藤に恋。

少しでも側にいたくて近藤のいるファミレスでアルバイトを始めたのでした。

小松菜奈と大泉洋がとてもいい。絶妙な組み合わせです。

 

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小松菜奈が演じるあきらは、無愛想だけど自分の価値観を大切にする女子。ファミレスのシェフの加瀬(磯村勇斗)に店長への気持ちがバレて、渋々デートをすることになっても気持ちが動じることはなく、バイト仲間でクラスメイトの吉澤(葉山奨之)から言い寄られても知らん顔です。

店長への想いを、陸上部の仲間で親友の喜屋武はるか(清野菜名)から止められても絶対に気持ちは変えません。

店長の近藤はおじさんだから、あきらの恋愛相手としては無理がある。周囲から引き止められるのは、普通にわかります。ただ、近藤は小説家を目指した過去があって、それがうまくいかずに離婚に至っていたなど、何もせず年だけ取った男というわけではない。

 

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近藤の大学時代の親友、九条ちひろ(戸次重幸)は有名作家になり、うまくいかない自分自身の人生とを照らし合わせたこともあったかもしれませんが、それでも友人の成功を心底妬んだりするような汚さはありません。

近藤は人生の挫折を知り尽くしながらも、懸命に日々を生きている。見た目はパッとしてないが誠実な男です。

だからあきらが近藤に気持ちを告げても、若さゆえの一時的な想いだと冷静に受け止めようとします。

 

▼ドラマに出演中

 
むしろ近藤は、あきらがファミレスでバイトに時間をつかうより、本来いるべき場所に戻った方がいいと考えている。それは近藤自身が若い時代を過ごしてきたからわかることで、あきらの可能性を眩しく感じるからこその思いやりです。

あきらは浮ついていないぶん、人を見る目があることがわかります。だから高校生が中年男へ抱く恋心なのに危なっかしさがなく、安心できるところがこの作品の魅力です。

 

友だちは最高の関係・ネタバレあり

 

近藤はあきらと出会って、諦めていた小説への情熱を取り戻し、疎遠になっていた九条との関係も取り戻すことができました。

親友の九条が売れっ子小説家になってしまい、近藤は今の自分の立場との違いから、連絡が取りづらくなってしました。でも小説の世界は書けなくなったら終わり。成功した九条であっても、日々苦しいなかで必死に小説を書き続けていたことがわかります。

あきらは、陸上部と距離を置いていて、しかも親友のはるかと喧嘩をしてしまったことで陸上をやめようと、あきらの母(吉田羊)にスパイクを捨ててくれと言い出したり不安定な状態に。

 

 


他校のライバル、倉田みずき(山本舞香)がタイムを縮めてくるなど、あきらは本当は陸上に戻りたいのに素直になれません。

そんなとき、近藤はあきらに気持ちを受け止めることはできないけれど、「友達」になろうと提案します。今の2人にはきっと最高で最善の関係です。

あきらは、近藤が自分のために、バイトを辞めさせて陸上に戻るように勧めている、本意を悟って陸上部へと戻っていきます。

一緒にいるだけが愛じゃない。相手を思うからこその別れだってある。

エゴを捨てることで得られる別のかたちの愛もある。きれいに別れられる人は、成長するなとしみじみします。

 

執着すべきは、人ではなく行為・ネタバレあり

 

あきらは陸上に、近藤は小説に。
それぞれ自分が進むべき道を進んでゆきます。

偶然再会したあきらと近藤は、友だちとして連絡先を交換しない?というところでドラマが終わるのですが、恋愛相手にしろ結婚相手にしろ、進む道は近いようで別。

近藤はファミレスで働きながら小説に執着し続け、あきらは陸上に青春を燃やす。


やはり人は自分のために生きて、自分のために命を燃やすべきもの。
執着するのは他者ではなく自分に向かわせることこそ、人生なのかもしれません。
 

脇役もいい!

 

配役がとてもよい、小松菜奈と大泉洋はいうまでもないのですが、脇役もとてもよいです。

とくにファミレスのスタッフが好きです。松本穂香、濱田マリがいるファミレスには行ってみたくなります。

 

 

▼スピンオフドラマ

 


シェフ役を演じた、磯村勇斗は、あきらの店長への気持ちを分析していて、本人の前で率直に話してしまうのですが、的をついていることもあり。

台詞もなかなかよかったです。 

 

 

劇中ではバックヤードがほとんどで、店で働いている場面はあまり出てこないのですが、働いている感じが出ているのは演出がよいからなのだと思われます。

母親役の吉田羊は出番が少なくて残念。
でも自宅の場面があるのとないのとでは大違いです。

 

 

▼大泉洋の主演映画はこちらです。

noji-rei.hatenablog.com

 



それではまた。
のじれいか でした。