映画『ただ、君を愛してる』。
宮崎あおいと玉木宏が、同じ大学生の同級生として交流していく姿を描いた純愛映画です。
原作は『いま会いにゆきます』の市川拓司。
同じ時間が永遠に続くとは限らない、そんなことを教えてくれるストーリーです。
『ただ、君を愛してる』をネタバレありで書いていきます。
ただ、君を愛してる
作品情報
製作年度 |
2006年 |
上映時間 |
116分 |
監督・脚本 |
新城毅彦 |
キャスト |
瀬川誠人(玉木宏) 里中静流(宮崎あおい) 富山みゆき(黒木メイサ) 関口恭平(小出恵介) 白浜亮(青木崇高) 矢口由香(大西麻恵)
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ライバル出現で恋心は盛り上がる
大学の入学式の当日、式に出ない瀬川誠人(玉木宏)は、信号機のない交差点で手を挙げて渡ろうとしている同じ大学の同級生、里中静流(宮崎あおい)と出会います。
誠人は肌が弱くて漢方の塗り薬を使っているのですが、その匂いが人に気づかれることが嫌で、人と距離を置いている。いつもカメラを手放さない写真好きな男子です。
静流は、髪がぼさぼさで眼鏡をかけてダサい女子。性格もマイペースで変わっているのですが、やはり大学で居場所のなさそうな誠人に興味をもち、誠人の撮影に同行するようになります。
🎬ただ、君を愛してる
— 𝟙日𝟙本映画観たい淳平 (@IZ9i5ztw) February 4, 2020
U-NEXT視聴
2人の純愛を描いた物語
宮崎あおいさんが、もう!可愛い過ぎる😍
眼鏡かけた姿も、外した姿も、垢抜けた姿も!もう最高😍
主演2人のもどかしい距離感、涙を誘うクライマックスに胸打たれる作品。
オススメです、観てね!宮崎あおいさんが可愛いよ! pic.twitter.com/cV5Lxmocdb
大学生活に馴染めない静流と誠人は親しくなりますが、誠人は密かにクラスメイトの富山みゆき(黒木メイサ)に恋をしています。
ある日一人でいた誠人に、みゆきが声をかけたことで、誠人はみゆきのグループに入っていきます。
グループには谷口由香(大西麻恵)、井上早樹(上原美佐)などの女子もいるが、白浜亮(青木崇高)、関口恭平(小出恵介)の男子2人は、みゆきが好きなのは明らか。
ある日キャンパスでみんなで誠人の撮った写真を見ていたとき、そこに写っていた静流をグループの仲間たちがからかい、静流はショックを受けます。
誠人は静流を引き止めた後、自宅に招き、写真の現像を教えます。
また静流は時折、冗談めいて「成長ホルモンが欠けている」と口にする。まだ乳歯が生えていて、何やらそういった病気らしいことがわかります。
#たから始まる映画といえば#宮崎あおい映画祭
— 池袋太郎 (@ikeyama4211) May 12, 2020
『ただ、君を愛してる』(2006)
恋をすると死んでしまうのに、恋のために生きることを選んだ静流。「ほかの誰でもない。私に生まれてきて良かった」と言える彼女が実に素敵だ。 pic.twitter.com/MHf8FtkXds
静流との距離が近づく誠人だけど、誠人が好きなのはやはり、みゆき。
あるとき誠人は静流とよく訪れる場所に、みゆきを連れて行き、それを知った静流はショックを受けるのでした。
でも誠人がみゆきを好きだと知った静流は、自分からみゆきに近づき、静流とみゆきは仲良くなります。
「私は、私の好きな人が好きな人を、好きになりたかっただけ」そう誠人に話します。
みゆきも意地悪な女性ではないので、静流とも友好的な関係になるのでした。
誕生日を忘れる男・ネタバレあり
大学3年生になった誠人たちは、就活など将来について考える時期に。誠人はカメラマンを目指そうと決めます。でも静流の撮った写真がとてもよいのでショックを受けてもいる。
誠人は、父親と喧嘩をして家出した静流を自分の部屋に置くことにします。
誠人自身、みゆきに対する想いは憧れに近くて、心を通わせられる相手は静流なのかもと薄々気づいている。
誠人は、静流を部屋に置いた状態で、みゆきと会っているのです、気持ちが定まらずどっちつかずになり、みゆきの誕生日を忘れてしまいます。
そのお詫びにと、結婚式に夢を抱くみゆきに合わせて、ブライダルフェアに同行します。誠人はとてもよい人なのだけれど、本当に何がしたいかが曖昧なところがあるなと考えさせられる場面でした。
みゆきとのデートに戻った誠人は、静流から、自分の誕生日プレゼントにキスがほしいといわれ、翌日2人はキスします。
誠人と静流の行方・ネタバレあり
静流とキスをした誠人が大学から帰宅すると、静流がメモを残して部屋を去ったことを知ります。静流は大学も辞めてしまい行方不明に。
静流が突然いなくなったことに強いショックを受けた誠人は、必死に静流の行方を捜します。
みゆきたちも静流を捜しますがどこに行ったかわからないまま年月が流れ、みゆきたちは大学を卒業してそれぞれの環境へと旅立ちます。
大学を卒業した誠人はカメラマンとして過ごしていたのですが、そんなある日、誠人の
元に、静流からニューヨークで個展を開くという手紙が届きます。
静流の行方を捜していた誠人は、すぐにニューヨークへ旅立ちます。でも誠人を迎えたのは、なぜか海外赴任中のみゆき。
みゆきは誠人に、静流は仕事でロスに行ってしまい、ここにはいないと説明します。
でもやがて、静流はニューヨークで写真の修行をしていましたが遺伝性の病気で亡くなったことがわかります。静流は生前、誠人に自分の死を隠すため、誠人に手紙を書き溜めていたことがわかります。
失ってはじめて気づく大切さ
この話の核は、大切なものは目の前にあるときは気づかない、失って気づくことある、ということ。
誠人はやさしくて思いやりのある男ですが、大切にすべきものは何かがすぐに判断できなかった。若気の至りです。
静流が、雅人に病気のことを打ち明けたくなかった気持ちは理解できます。だけどアメリカに2年間いたのになぜ知らせなかったのか、それはちょっと疑問でしたね。
静流は後悔なく生きられたのだろうか? なんてことを少し考えてしまいました。
静流の病気は、成長すると死に至るという現実にはたぶん存在しない病気。
恋をするのは御法度で、そのことで父親とも喧嘩になり、家を飛び出してしまったことがわかります。
物語の登場人物は、物語が終わった時点で終了する。
そしてその先の物語をあまり考えることはない。
私はたまに物語の先を考えてしまうのですが、静流がいなくなった誠人は先々幸せになれるのかなと、ちょっと考えてしまいました。
そしてふと役者の現実を見てしまったり。
玉木宏は木南春香と結婚して幸せなわけで、宮崎あおいは岡田准一と結婚しておそらく幸せです。
黒木メイサも赤西仁と結婚して幸せ。青木崇高は優香と結婚して幸せでしょう。大西麻恵も結婚していますし、上原美佐は事務所をやめて現在は活動をしていない様子。確か『のだめカンタービレ』では千秋の元カノ役を演じていたはずで、この時期は玉木宏と共演していたんだなあとぼんやり考えました。
ぱっと見大変そうなのは小出恵介かもですが、先日、活動再会を発表し「アミューズ」からMISAが所属する音楽事務所「リズメディア」に移籍しています。映画も公開されるそうです。
おそらく玉木宏は「極主夫道」で料理上手の龍になるのが大変で、昔演じた誠人のことを思い出すことはないんだろうな、なんてどうでもいいことが頭を過ったのでした。
それではまた。
のじれいか でした。