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【映画】『ハウス・オブ・グッチ』笑いも入れつつ楽しみたい!(ネタバレ・感想)

 

こんにちは。 のじれいか(@noji_rei)です。 

映画『ハウス・オブ・グッチ』(House of Gucci


超一流ブランド、グッチの創業者一族らが、実際に起こしたお家騒動の映画化です。


レディー・ガガ、アダム・ドライバー、アル・パチーノと豪華出演者がトスカーナの血の気いの多い一族を、ユーモラスに演じています。


ストーリーについて、感想をネタバレありで書きます。

よろしければ、お付き合いください!

 

 

【映画】『ハウス・オブ・グッチ』

 

作品情報


監督:リドリー・スコット アメリカ


2021年 157分 

<キャスト>

パトリツィア・レッジャーニ(レディ・ガガ)運送会社の娘、マウリツィオと結婚し、グッチの経営に口出しするようになる。


マウリツィオ・グッチ(アダム・ドライバー)グッチオグッチの五男、ロドルフォの息子。パトリツィアと結婚する。

パオロ・グッチ(ジャレッド・レト)グッチオグッチの三男、アルドの息子。

ロドルフォ・グッチ(ジェレミー・アイアンズ)グッチオグッチの五男、マウリツィオの父。

アルド・グッチ(アル・パチーノ)グッチオグッチの三男。グッチオ亡き後、ブランドの二代目に就任。


・ドメニコ・デ・ソーレ(ジャック・ヒューストン)顧問弁護士
・トム・フォード(リーヴ・カーニー)
・パオラ・フランキ(カミーユ・コッタン)マウリツィオの恋人

 

www.youtube.com

 

ストーリー

1978年、ミラノで父の経営する運送会社を手伝うパトリツィア・レッジャーニは、裕福で華やかな女性だが、私生児として生まれたこともあり、人一倍上昇志向の強い面を持ち合わせていた。

ある日、パトリツィアは、友人に誘われて参加したパーティで、グッチ創業者の孫、マウリツィオ・グッチと出会う。マウリツィオがグッチ一族と知ったパトリツィアは、マウリツィオを誘惑、二人は結婚を決める。

だが、マウリツィオの父、ロドルフォは、二人の結婚を反対。それでもマウリツィオは父を捨てパトリツィアとの結婚を選ぶ。

パトリツィアは、ブランド経営に興味を示さない夫のマウリツィオを焚き付け、親族を脱税で告発させるなどして、マウリツィオにグッチの実権を握らせるよう画策する。

やがて娘も生まれて、幸せの絶頂を迎えたパトリツィアとマウリツィオ夫婦だが、名誉と金欲しさに自分と結婚したパトリツィアの本心に気づいたマウリツィオは、パトリツィアと離婚し、恋人・パオラと派手な暮らしを求めるようになる。

そんなマウリツィオに関係修復を求めたパトリツィアだったが、マウリツィオの気持ちが戻らないと知ると、マウリツィオを裏切り者と糾弾するようになり、殺意まで抱くようになっていった。

 

 

好きなところ

 

イタリアのお家騒動をアメリカンな感覚で楽しめる


もしグッチのお家騒動をヨーロッパで製作したら、かなり血生臭く後味の悪い映画になってしまいそうですが、リドリー・スコット監督が、一歩引いたアメリカンな視線で描いているところが個人的には好きでした。

実際に人が亡くなっているので、あまり笑ってはいけないのかもしれませんが、でもそこを差し置いても笑える部分は少なくないですし、コメディとしての要素が大きいように感じました。

音楽もドナサマーや当時のディスコミュージックが上手に組み込まれていましたし、挿入歌も時代を反映していました。

 

ファッションとインテリアがすごい


パトリツィアの衣装は終始すごい。豪華絢爛です。

ジュエリー使いも容赦なくて、ボリュームのあるネックレスを重ねづけするなど暑苦しいくらいのビジュアルが時代を感じられて楽しい。

使い方もこれ全部本文のダイアモンドでフェイクじゃないんだと思うと脱帽でした。

 
 
 
 
 
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トムフォードの原点がここに


父・ロフドルフォが他界し、親しくしていた伯父・アルドを裏切り、従兄弟のパウロのすべてを奪ったマウリツィオは、グッチの実権を握ることに成功します。

それはパトリツィアがもっとも望んだ姿だったわけですが、その頃にはマウリツィオの心はパトリツィアから離れてしまっていた。

パトリツィアが側にいないマウリツィオは、羽を伸ばし自由を満喫しますが、浪費家であること、またブランドの売り上げが低迷していたことで、今度はマウリツィオが側近から裏切られ、グッチを去ることになります。

ピンチだったグッチを救ったのは、当時まだ無名のデザイナーだったトム・フォード。

うっすらですが当時の記憶があります。グッチといえば、有名女優が身につけるハイブランドではあるけれど、洗練されているというより野暮ったいという印象でした。親に連れられて伊勢丹のグッチを訪れたとき、「えっ、これがグッチ?」と驚いたのを覚えています。

デザインが一気に洗練され色使いも斬新なのですが、ただ目新しくて奇抜なのではなく、グッチの伝統をリスペクトしつつ新たなデザインに昇華させた新しいグッチでした。

まさに劇中でショーを見ているデザイナーの男性が「これがグッチ」と呆然となったのと同じ気持ち。当時を少しでも知る人にとっては、共感力も得られる流れになっています。

現在のトム・フォードはファッションデザイナーにとどまらず、映画監督として作品を発表するなど素晴らしい活躍をしています。


▼トム・フォード監督作品。映像が美しい。

 

 

noji-rei.hatenablog.com

 

キャストがよき

癖のあるトスカーナ民のグッチ一族を、名優たちが上手に寄せています。

個性の強い役者たちですが、なりきっているところがさすがです。

アダム・ドライバーは『スターウォーズ』のカイロ役が印象的という人が多いかもですが、個人的にはなぜか『パターソン』。

レディー・ガガは自分の中では歌手というより役者として見ている気がします。

あと、アル・パチーノとジェレミー・アイアンズが兄弟役というのがツボでした。
 
笑えるのが、パウロ役のジャレッド・レト。『ダラスバイヤーズクラブ』でオスカー助演賞を取った名優が、今回も思い切り寄せていました。
 

残念に感じたところ

金と名誉は求めだすとキリがない

お金と名誉は全てではないけれど、やはり人間として生きるためには必要不可欠なものですし、そんなもの要らないと言える人は、やはり本心でなく負け惜しみか努力が嫌いな人なんだろうなと思ってしまう。

でもここまで親族を裏切り、足を引っ張り合いをした結果、得られるものと失うものを比べたら失うものが圧倒的に多い。そのことがこの映画を見るとすごくよくわかります。

親族同士の大喧嘩をよそに、他人が美味しいところを掠めとっていくわけです。


パトリツィアもほどほどにしておけば、もしかしてマウリツィオと離婚することもなかったかもしれないし、人を雇って殺害しようといった最悪の事態は免れた可能性だってありますからね。


使いきれないほどの富があっても、三十年近い年月(もう少し短くなった)の自由を失ってしまっては元も子もありません。

しかも、彼らの子供からすれば、父を母が殺めたのですから、親子関係は崩壊するのは当然のことでしょう。

誰も得をしないのが悲しいですね。

 

それではまた。のじれいか でした。