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【映画】『ドライブ・マイ・カー』舞台鑑賞しているような3時間【ネタバレ・感想】

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こんにちは。 のじれいか(@noji_rei)です。 

『ドライブ・マイ・カーは、妻を亡くした演出家が、演劇祭に参加するため広島に滞在し、専任の女性ドライバーと交流する日々を描くヒューマンドラマ。

原作は村上春樹。国内外を問わず、多くの映画賞を受賞した話題作です。

上映時間はおよそ3時間と短くないのですが、長さは
まったく感じませんでした。

今回は『ドライブ・マイ・カー』のストーリーのご紹介、ネタバレありの感想などを書きます。

よろしければお付き合いください。

 

 

 

 

【映画】『ドライブ・マイ・カー』

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作品情報


監督:滝口竜介
原作:村上春樹
2021年 179分

 

キャスト

 

家福悠介 かふくゆうすけ(西島秀俊)
渡利みさき(三浦透子)
家福音 かふくおと(霧島れいか)
高槻耕史(岡田将生)
イ・ユナ(パク・ユリム)
コン・ユンス(ジン・デヨン)

 

予告

www.youtube.com

 

ストーリー


俳優で演出家の家福悠介(西島秀俊)は、妻の音(桐島れいか)と暮らしている。

脚本家の音と家福は、感性も近く夫婦仲もよい。また夫婦は過去に、幼い娘を亡くしていた。

でも音は、自作に出演する俳優と関係を結び、そのことを家福は知りながら見逃す。

音が関係する俳優の中に、人気俳優の高槻耕史(岡田将生)がいるが、やはり家福はそのこと気づかない振りをし続ける。

そんなある日、音が急死した。

2年後。家福は国際演劇祭に演出家として参加するため、広島を訪れる。

およそ2ヶ月間の滞在期間中、主催者から専任ドライバー渡利みさき(三浦透子)を付けられる。最初は断る家福だが、みさきの完璧な運転に心地よさを感じるようになっていく。


家福はみさきの運転する赤いサーブの車内で、音が読んだ『ワーニャ伯父さん』の台詞の録音テープを流しながら、宿と劇場を行き来する。

 

自分を深く知ることは相手を知ることに繋がる


家福と音は、仕事面では感覚が近く、よいパートナーでした。

でも音は、他の男性とも関係があり、家福はそのことに気づきながら黙っていた。

音がそうなったのには、急死した幼い娘の存在が影響している。娘が亡くなり、音は役者から脚本家へと転身し、夫婦は立ち直ったように見えましたが、娘を失ったことで夫婦のすごくよい時間は終わっていたのです。

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それでも家福にとって音は必要なパートナーで、音にとっても家福は大切な存在だった。だから音の浮気を見て見ぬ振りをしていました。


やがて音が亡くなり時間が経過すると、家福は妻に真意を問わず、正面から向かい合わなかったことに後悔と後ろめたさを感じるようになります。

長く寄り添う夫婦の関係性がこの話の核になっていますが、夫婦の対照的な関係として広島演劇祭の主催者の韓国人夫妻の存在が光っていました。

二人は韓国人で、妻は今回の舞台で韓国語の手話で出演する役者です。彼女は夫の仕事について日本に来ましたが、夫は知り合いも家族もいない日本で、妻を支えています。

また、演出家であり役者である家福は、脚本の世界に深く入り込みますが、自分自身の感情には目を背ける人です。家福はすごく冷静な人間ですが、そうでありたいと願うばかりに自分自身の気持ちに鈍感になっていました。

そのことを指摘するのは、役者の高槻

高槻は音と関係があったらしく、音から聞かされた物語を家福に語ります。性行為が終わった後、音が物語を語り始めることを知る家福は、高槻が語る話も聞いたことのある話だと最初は思う。でも自分が知る物語の内容とは大きく違っていたのです。


高槻は衝動的で、家福とは真逆な性格の男です。高槻は社会的にはちょっとあり得ない人だけれども、それだけ自分に正直に生きていると言える。

他人の心をすべて知ることは不可能だが、自分自身を深く知ることは可能だ。結局のところ、自分自身の心に正直になることでしか、他人を知ることはできないのではないか。そう高槻は家福に語るのでした。

 

サーブ900の車内の緊張感


個人的に物語の一番の見どころと感じた場面は、みさきが運転する家福のサーブに高槻が乗り込み、ホテルまでの道のりを走る車内で交わす会話でした。すごい緊張感があります。ほぼ高槻の一人語りですが、岡田将生の演技が素晴らしい。

高槻は問題が多い人物で、人気俳優だったのに事務所を辞めてフリーになったり、女性関係も派手だったり素行のよい人とは言えない。

でも高槻は嘘がなく、口にする言葉は自分の中での真実です。

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隣で話を聞かされる家福にとっては決して気持ちのよい話ではなかったはずですが、高槻から聞かされた話で、何か家福の心のたかが外れる。

それまでみさきが運転するとき後部座席に座っていた家福は、高槻を降ろしてから助手席に乗るようになります。

運転を委ねてきた、みさきへの信頼と、秘密を共有した連帯感が芽生えていく過程が繊細に描かれていました。


家福とみさきの不思議な関係(ネタバレあり)


三浦透子が演じたみさきは、家福の送り迎えをし続ける、寡黙なドライバーです。

でもみさきに運転を委ね、深い信頼を寄せるようになる家福は、真っ直ぐ帰りたくないときにみさきに案内を頼み、やがて舞台練習の見学にもみさきは立ち合うようになります。

そのうち、みさきは、家福に尋ねられるがまま、出自を語る。

みさきは精神を病んだ母からDVを受けながら育ち、中学のときから車の運転をさせられていました。

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北海道の山奥の出身だったみさきは、雪崩に遭って母を亡くし、行き場を求めて車で走り続けるうち広島に辿り着く。そして母親から強制的に覚えさせられ、唯一得意とするドライバーとして働くうち、家福を担当することになったのでした。

だけどみさきは強い女性で、暗い過去を自分なりに消化できている。

一方の家福は、妻を亡くしても淡々と日々を過ごしてきましたが、実は心に深い傷を負っていた。

そんな車の中で同じ時間を過ごすうち、家福はこれまで胸の内に秘めてきた自分でも押し殺し続けてきた感情をみさきに打ち明けるようになります。

家福は娘を亡くしていて、生きていればみさきと同じくらいの年齢だったりすることも、家福にとってみさきを身近に感じた理由の一つだったかもしれません。


舞台を見ているような映画(ネタバレあり)


役者であり演出家の家福は、車の中で音が読んだチェーホフの『ワーニャ伯父さん』の台詞を録音したカセットテープを流し続けます。

運転しながらテープを聴き続けるみさきは、音の声を聞くうち、それを吹き込んだ家福と音の関係を、なんとなく理解するようになります。


偶然にも音が残した録音テープの『ワーニャ伯父さん』は、広島の演劇祭で上演される演目でした。

毎日聞いていることもあり、家福は台詞をすっかり覚えている。広島では、ワーニャ役は高槻が演じることになっていましたが、殺人容疑で逮捕されてしまい、家福は自分がワーニャを演じるか、公演を中止するかの決断を迫られることになります。

すべてが物語な訳ですが、所々に劇中劇が織り込まれ、どこまでが舞台でどこからが映画の物語なのか、わからなくなったりする。

また家福が言葉にできない部分を台詞が代弁しているので、自分の感情を押し殺して生きることを、役者という仕事を通じて考えさせられる、憎い演出も見どころです。


しかし現実から目を背けず生きることは、単純なようで実はこれほど大変なことはないのかもしれない。そんなことを考えさせられる映画でした。

 

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※本記事の情報は2022年3月時点のものです。

 

 

それではまた。のじれいか でした。