映画『キャプテンハーロック』(2013)は、松本零士原作の『キャプンハーロック』をCGを駆使して蘇らせた、いわゆるリブート作品です。
アニメ作品なのでキャストは声優。主演のキャプテンハーロックの声は小栗旬。ハーロック率いるアルカディア号の船員を装い、ハーロックをねらう青年役の声を三浦春馬が担当しています。
作品の3つの見どころを ネタバレありでご紹介します!
作品情報
2013年 115分
監督:荒牧伸志
脚本:福井晴敏、竹内清人
出演:ハーロック(小栗旬)、ヤマ(三浦春馬)、ミーメ(蒼井優)
予告
この『キャプテンハーロック』はこんな話
人類は銀河系の惑星をほとんど支配し、あらゆる惑星で移住をするうち人口はピークに達していた。やがて人類はゆるやかに衰廃、故郷の地球に帰りたいと思うようになる。
しかし人類の人口は5,000億を超えてしまい、居住権を争う「カム・ホーム戦争」が勃発。争いを鎮火させるための「ガイア・サンクション」という統治がなされ、地球は立ち入れない聖地と扱われるようになった。
不滅の男キャプテンハーロックは、連合艦隊から広域指名手配中の身。密航者を装いハーロック率いるアルカディア号に潜入した男、ヤマは、ハーロック暗殺のために潜入した工作員だった。
3つの見どころ
1 映像の美しさ
3Dアニメなのでエンディングも制作スタッフのクレジットが先に流れ、役者はその後。こだわり抜いて作られたことが伺えます。もう何年も前の作品ですが、今見ても映像はすごいですね。
ただ松本零士作品の雰囲気は一掃されているので、テレビシリーズが好きだった人には違和感を覚えてしまうかもしれません。
2 オリジナルを知らなくても楽しめる
オリジナルを見ていないとダメ? → 大丈夫です。
そもそもハーロックは松本零士のキャラクター。アニメの『キャプテンハーロック』をよく知らなかったので、テレビシリーズの『キャプテンハーロック』を今回一緒に見ましたが、本作映画はリブートなので、オリジナルを知らなくても問題はありません。
キャラクターや関係性は知っていることで理解が深まる部分もありますが、キャラがまったく違うので、逆に知らないくらいの方がいいのかも。
映画とテレビシリーズはとにかく何もかもがまるで違う。比べようがないのですが、テレビシリーズのハーロックはアウトローなカリスマ船長。本作より明るくてよく喋ります。今回は不滅の肉体で連合艦隊を襲撃する海賊という辛い立場ですが、ハーロックとしての魅力は、この作品ではあまり感じられない気がしました。
3 声優・三浦春馬のクオリティの高さ!
これは個人的な感想ですが、主演は三浦春馬だと思いました。
本作のハーロックの小栗旬の声の登場はさほど多くありません。もちろんハーロックの葛藤はあります。かつては英雄だったハーロックが、ここでは英雄というよりかつての罪を償いたいだけといった存在なので。
一方でアルカディア号に乗船した三浦春馬が声優役を担当したヤマは、兄イソラが所属する「ガイア・サンクション」の特殊工作員でハーロックの命を狙う立場。ハーロックと行動を共にするうち、これまで知らなかった真実を知っていくヤマの葛藤の方がわかりやすく描かれていました。
またヤマは自分の不手際が原因で、イソラを車椅子生活に追い込み、自分が思いを寄せるイソラの妻ナミを意識不明の状態にさせてしまった。兄弟関係は崩壊しているし、兄のメンタルは弟への恨みで真っ黒。心の拠り所がない立場です。
そんなヤマでしたが、ハーロックの考えに触れていくうち、隠された真実がわかっていきます。
内容的にもですが、声優としての出番も三浦春馬の方が多いので、声優、三浦春馬を充分に堪能できます。もともと高めで聞き取りやすく、よい声ですが、声優としての聞き取りやすさ、ヤマの繊細な役柄を意識したことが場面場面で窺い知れました。
三浦春馬がテレビ用のスポットで本作品のナレーションをしています。
キャプテンハーロック公開当時のインタビューです。
さいごに
三浦春馬が声優として出演した映画『キャプテン・ハーロック』(2013)について、3つの見どころポイントをご紹介しました。
三浦春馬の出演映画はこらにまとめていますので、よかったら!
それではまた。
のじれいか でした。