こんにちは。 のじれいか(@noji_rei)です。
『わたしは光をにぎっている』は、長野に暮らしていた20歳の女性が主人公。知らない街に転居して自分の居場所をつかんでゆくが、その街では区画整理事業が始まっていて……という物語。
切なくも観終わった後、少しだけ自分自身が強くなれる気がした映画でした。
主演は松本穂香。内気で素朴だけど本当は芯の強い女性を好演してしています。
今回は『わたしは光をにぎっている』のストーリーについて、また感じたことについて書きます。よろしければお付き合いください!
【映画】『わたしは光をにぎっている』
作品情報
2019年 96分
監督:中川龍太郎
これぞ、街ドラマ!
松本穂香が鉄板のうまさ、そしてかわいい!
キャスト
宮川澪(松本穂香)
三沢京介(光石研)
緒方銀次(渡辺大知)
島村美琴(徳永えり)
新井稔仁(吉村界人)
宮川久仁子(樫山文枝)
予告
ストーリー
長野県の湖畔に暮らす、宮川澪(松本穂香)は、早くに両親を亡くし、祖母と二人で民宿を営んできた。しかし祖母が入院したため、宿を閉め、亡き父の友人、三沢京介(光石研)を頼り東京に移住することを余儀なくされた。
三沢の営む銭湯「伸光湯」を二階に間借りし、スーパーで働くことになった澪だが、都会のリズムに馴染むことができない。
やがて澪は、日々粛々と銭湯の仕事をこなす三沢の手伝いをするように。風呂屋の客や街の住民たちと交流するうち、自分の居場所を得るようになる。
しかし銭湯のある街の付近では区画整理事業が動き出していて、三沢の銭湯も閉店が近づいていることを澪は知る。
街の再開発の物語だったドキュメンタリ要素あり
内気で自分をうまく表現できない澪という女性が、故郷を追われ、仕方なく移り住んだ東京の下町で居場所を築いていく話。「新光湯」の常連客で、映画館に住み込み映像を撮り続ける緒方銀次(渡辺大知)らとも交流し、澪の閉じた世界が少しずつ広がっていきます。
……ではあるのですが、物語の後半から再開発計画が進み、銭湯の閉店が決まったことがわかり、流れが変化します。
光石研が演じる銭湯の経営者の三沢は、たまに沈んでいたり、泥酔するときがあり、それは銭湯の閉店を憂いでいたためとわかります。肉親のいない澪は、やっと得た第二の故郷をまた失うことになってしまう。
同じ街で店を営む人たちも取り壊しを覚悟しているつもりでも、人生の片鱗を失うような切なさを抱えている。その心模様を三沢が荒れることで表しているのが伝わってきました。
ちなみに物語の舞台になったのは、葛飾区立石の商店街。実際に再開発で街が大きく変したそうです。映画の後半には住民たちが登場してドキュメンタリになっていきます。
故郷も変化するが、変わらないものだってある(ネタバレあり)
街の再開発で「新光湯」の閉店を知る澪でしたが、その頃、祖母が亡くなり故郷の宿も取り壊されることになります。
澪の叔母にあたる宮川久仁子(樫山文枝)は、東京へ旅立つ澪に、大正時代の詩人・山村暮鳥の「自分は光をにぎってゐる」の本を祖母が好きだったからと手渡していました。その本を読んでいるかと久仁子は澪に尋ね、澪は読んでいなかったなと思う。
言葉は大切ですよ、と久仁子は言う。「形あるものはいつか姿を消してしまうものだけれど、言葉だけはずっと残る。言葉は光だから」。
澪は三沢に「伸光湯」をちゃんと終わらせようと伝え、残された日々を大切に過ごしていきます。
当初、私は「わたしは光をにぎっている」というタイトルには、儚さと変化するものを心に捉えることを意味していると考えていたのですが、光は言葉であり不変だと言いたいことに気づき、澪を始めとする登場人物たちの静かだけど芯の強さに気付かされました。
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※本記事の情報は2021年11月時点のものです。
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それではまた。のじれいか でした。