キレイなトイレ調査研究所

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【ドラマ】「私の家政夫ナギサさん」に感じる微妙な違和感

現在放送中の「私の家政夫ナギサさん」。
原作はコミックシーモアで連載中の漫画です。


家政夫のナギサさん 1 (オヤジズム)

製薬会社でMR(医薬情報担当者)っていう、医療従事者に薬品の情報提供する広報的なお仕事をしてるアラサー主人公の相原メイが、家事がダメだからと、オヤジの家政夫を雇うお話。

ドラマではメイ役を多部未華子、家政夫ナギサを大森南朋、同じマンションに住んでるライバル会社のMR、田所を瀬戸康史が演じてます。


身近でありがちなリアル感のある話ではないし、かといって非現実的なファンタジーなドラマでもない。家事という現実的なテーマを扱っているのに、主人公のメンタルが今一つ共感できず脱落しそうです。


 

 

高収入なら家事代行を頼むのは普通


ドラマ自体はテンポがいいし、それなりに楽しめるんですが、微妙な違和感が漂います。(理由はサイゴ)

メイはバリキャリだけど家事がまったくダメで、家政夫(要するに家事代行)を雇っているんですが、そのことを家族以外には隠してる。メイの家族の絆を取り戻す役割なんかも担うことになりそうな家政夫ナギサさんの存在は、いずれ周囲にもバレていく流れになりそうです。

MRの平均年収は一千万には届かないみたいだけど、1人で暮らしていくには問題ない収入の勝ち組。よほどのことでもない限り、金銭的には不自由ない人生を送れるでしょう。


MR(医薬情報担当者)とは何の略?仕事内容や平均年収、必要なスキル・資格は?転職するなら、どんな求人がある?

そんな暮らしぶりを示すように、メイの衣装やアクセサリーはアラサー女子にしてはお高めブランドで揃えてきてます。
そこは純粋に目の保養になってよし。

noji-rei.hatenablog.com

 

 

 

  

 

よく出てくるUNITED TOKYOのお洋服は、そこまで高級ではないけど、OLより、クリエイティブ系お仕事女子に好まれそうな印象。よくドラマに衣装提供してますね。

 

わかりやすいモノを身につけてるのは、主人公が仕事に頑張ってることを表したいんだろうな。その一方で、わかりやすい価値観に惹かれてしまう、吹っ切れない性格を示しているのかも。


仕事で付き合いのあるのは医者。しかも担当だった医者からは、結婚前提の交際を申し込まれてる。
加えて同じマンションの住民で、ライバル会社のMRからも、好意の視線を向けられる。だけどメイはそのことを自覚してない。モテる努力は何もしてないけどモテモテ。

その癖メイは、好きではないお隣さんにも、家政夫ナギサさんをお父さんと話してしまう。説明するのは面倒なのはわかるし、本当のことを話す義務はないけど、「できないことを知られなくない」という主人公の万能感にとらわれる見栄の感情が、なんとなく昔っぽく感じてしまいました。
古風な女、昭和な価値観なのかも。
 

一生懸命な人ほど見栄を張るもの?



ドラマとしては隠し事があった方が盛り上がるので、家政夫をお父さんと説明した方が俄然面白くなるに決まってる。
だけど家事が苦手なんて別に普通のことで、今の世の中、そんなことを隠す必要があるのかといえば、全然ないはず。

ルーチンワークの女性でも、家事が嫌なんてのは履いて捨てるほどいるし、だいたい仕事の責任やスキルと家事ができないことは別問題じゃないでしょうか。
ただ人を雇う経済的余裕のない人はやらざるを得ないだけ。余裕がなくってもやらない人は大勢いる。

近年のドラマには「逃げ恥」「おっさんずラブ」みたいに家事をテーマにしたものが多く、最初はそこに新鮮さを感じたんですが、一人暮らしの女が代行を頼んで、なおかつそれを隠しているって話は一周回って古いなと思えてしまいました。
最初はおじさん家政夫を受け入れたくなかったから?
でも5話では案外楽しそうにしてたので、解禁しちゃえばいいのにと思えてしまう。


ただこの話の場合は、仕事ができるけど家事がダメな女子が家政夫を頼むのは話の入り口に過ぎず、おそらくそこから家族愛や恋愛へと進んでいくんでしょうけれど。

 

プチトマトとブロッコリーをポイ捨てする感覚

 

かつての職場で、家事がまったくダメだと話す、結婚願望の強いアラサー派遣社員女子がいました。彼女はすごい偏食で、しかも美容と婚活にお金をかけるため、食費を極限まで削りランチはほとんどカップ麺でした。

誰かが栄養バランスについて尋ねると、野菜は嫌いで極力食べたくない、父親も同じだから大丈夫なのだと話していました。その彼女は自分の家事能力の低さをまったく隠そうとはせず、一人暮らしで白米を炊いたことは一度もないとも話していました。

あるとき珍しくデリを買った彼女は、透明のフタを開けると、いろどりのプチトマトとブロッコリーを割り箸でつまみ、レジ袋に投げ捨てました。
彼女の名前も顔も忘れてしまいましたが、トマトとブロッコリーのことは覚えています。

家事が嫌い、野菜も嫌いでも堂々としてるひとでした。


専業主婦だけど家事が嫌いな人もいる。専業主婦の癖にと思うかもしれないけど、ダメなものはダメなんだと思う。

家事は嫌いだけど、やってくれる人がいないから仕方なくやってる。
人を雇えるのなら、それはとても羨ましいのが世の中の本音。
同じ年齢の女子が、誰かが用意してくれた健康的な食事を口にすすのと、カップラーメンを食べ続けるのとでは、5年後、10年後の健康状態は差が出てくるだろうし、外見だって差がついてしまいそう。

メイとその派遣女子とすれば、男性だったらどちらに惹かれるんでしょう。
派遣女子の方が気軽に暮らせそうな気はしますが。


頑張ってもダメな人生がほとんど

 

想像するにドラマの話のオチは 「頑張らなくていいんだ」ということに落ち着きそう。
家事を代行する舞台裏を隠したいが、健康は心配だからサポートしてほしい。
アスリートと同じで、チーム単位になった方が効率的でいい結果を残せそう。

だけど、どうしても気になってしまうのは、すごく頑張ってるのに人を雇うこともできなければ、家事をすきにもなれない場合。これがほとんどだと思う。だけどそれを認めてしまうとやってられなくなってしまうから、表立って言わないだけ。


努力をすれば仕事はうまくいき、努力をしなくてもキレイでモテる。
そんな主人公に共感できる女子って多いんでしょうか、不思議です。

頑張っても仕事はうまくいかず、頑張ってもモテない。
そういう女のところには、医者もMRもいないし、ナギサさんだって来てくれない。せいぜい単身二馬力で頑張りなさいと言われているようで切なさがこみ上げます。
単なるヒガミだって言われてしまえば、そのとおりかもしれませんけど。


あー羨ましい。
 

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