【映画】『バージンブルース』天使の秋吉久美子にレトロな風景が似合う【ネタバレ・感想】
こんにちは。 のじれいか(@noji_rei)です。
映画『バージンブルース』は、秋吉久美子主演の1974年の作品です。
東京で予備校に通う超絶可愛い女の子が、悪さがバレて東京にいられなくなり、実家がある岡山に逃げるものの、実家にもいられなくなって彷徨う。
時代感満載の青春ドラマです。
オススメなのは次の4点。
① 秋吉久美子の天使のかわいさ
② レトロな街並み(東京→岡山)
③ 本編とは無関係な野坂昭如の歌がいい(ほかの曲も)
④ 後半の意外な展開
です!
以上の4点と、ストーリーをご紹介します。
よろしければお付き合いください!
作品情報
1974年 99分
監督:藤田敏八
脚本:内田栄一
音楽:武川行秀、ミッキー吉野
キャスト
秋吉久美子
清水理絵
高岡健二
林ゆたか
赤座美代子
長門裕之
ストーリー
予備校生のまみ(秋吉久美子)は、東京の女子寮で暮らしているが、同郷のちあき(清水理絵)らに誘われ集団万引きをしていたのを見つかってしまい逃亡する。
寮に戻れなくなった、まみとちあきは、近所のラーメン屋で働く誠(高岡健二)の部屋に身を潜めたが、限界を感じて二人の故郷、岡山に帰ることを決める。
そして二人は、ちあきの知人、平田(長門裕之)から旅費を借りようとする。平田は一見して金回りが良さそうだが、脱サラして始めた店を妻(赤座美代子)に任せっきりで金にだらしない男。ちあきから事情を聞いた平田は、自分も同行すると言い出し、3人で岡山へと向かうのだった。
どうにか岡山に着いた、ちあきとまみは、各々の実家に戻るが、警察の手が回っていることに気づいたまみは、実家に付いてきた平田と逃亡の日々を過ごすことになる。
秋吉久美子の天使のかわいさ
秋吉久美子がとにかくかわいい。ファッションはヒッピーカジュアルで、ヘアメイクはもナチュラルです。というかすっぴんかも。
作り込んでいないのに、ここまでかわいいのは、さすがです。
最近、ドラマや映画で見かけなくなりましたが、ブログも頻繁に更新されていますね。
2015年くらいでしたか、実物をちらっとお見かけしたのですが、華があってすごい存在感。オーラを放っていました。
レトロな街並み(東京→岡山)
主人公の予備校生まみが住む女子寮があるのは、京王線沿線の幡ヶ谷駅から徒歩圏内という設定。幡ヶ谷駅がちらりと出てきますが木造の駅舎にはびっくりです。
ご近所の誠が働くラーメン屋もおそらく幡ヶ谷。甲州街道沿いのどこかでしょうね。今もこのあたりはラーメン屋さんがありますし。
新宿の街も出てきますが、今とそこまで大きくは変わっていない印象かも。
中盤以降、まみは東京を離れ、舞台は故郷の岡山に移りますが、実家には戻れないので、平田と行く宛てのない数日間を過ごします。
平田は見栄っ張りでどうしようもない男。予備校生のまみにお金はないので支払いはすべて平田持ちです。裕福そうに振る舞う平田は、まみをあらゆる場所に連れ回すものの実情は火の車。それなのにラーメン屋を妻に押し付けて自分は遊び歩き、レジャーランドの建設を考えていると、大ボラを吹いています。
そんな平田が女の子と遊ぶとき、ATMに行って現金をおろすのですが、この時代にすでにATMがあったんですね。
ATM(かつてキャッシュディスペンサーと呼ばれていた)は、調べてみると1969年にはもうあったそうな。ちょっと意外でした。
本編とは無関係な野坂昭如の歌がいい(ほかの曲も)
まみが岡山の大学に足を運ぶとキャンパスで作家の野坂昭如が歌を唄っています。野坂昭如の歌はストーリーとは、まったく関係ないのですがよかった。
正直をいえばストーリーは万引きが見つかった予備校生の緩い逃亡劇ですが、音楽がいいのでぐっと締まります。
野坂昭如の歌く聴衆のなかに、まみの地元の友人で劇団を主催する秋山(林ゆたか)がいて、まみと再会します。
また全編をとおして音楽を担当したのが、ミッキー吉野と武川行秀でゴダイゴのメンバーの2人でした。
後半の意外な展開(ネタバレあり)
タイトルが『バージンブルース』なので大方予想できますが、主人公のまみはバージンで、立場としては大学生にもなっていない、不安定さを残す女の子です。
好きな相手がいるわけではなさそうだし、おそらくこのまま話は終わるだろうと思っていたところ、まみに興味があってついてきた平田と抱き合ってしまう。ちょっと残念な展開になります。
こういの男の願望なんでしょうが、女の視線からすると複雑でした。早まるんじゃないと引き止めたくなりますね。
ですが、ラストで二人は、倉敷のホテル(鷲羽山下電ホテル)に泊まり、朝になって平田が目を覚ますとまみの姿がない。ベランダからまみを探す平田の眼前には全裸のまみが海を泳ぐまみが。まみはゆうゆうと泳ぎながら平田の元を去っていきます。
こういう抽象的な終わり方は、色々な解釈ができると思いますが、大人になった女は草臥れた中年おじさんとの時間を終えて、羽ばたいていったという感じかなと、私は解釈しました。
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それではまた。のじれいかでした。