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【映画】『旅情』一人旅は一人が寂しいときにしちゃダメ【ネタバレ・感想】

映画『旅情』は1955年のイギリス映画。

一人旅でヴェネチアを訪れたアメリカ人のアラフォー独女と、イタリア男の恋のお話。キャサリン・ヘプバーンの代表作ともいえる作品ですね。

ベネチアの風景が瑞々しい。変わらない風景、変わっていったであろう人たちが蘇る映画です。『旅情』を観て感じたことをネタバレありで書きます。

 

 

 

旅情

 

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作品情報

 

製作年度

1955年

上映時間

100分

監督

デヴィッド・リーン

キャスト

キャサリン・ヘプバーン

 

ロッサノ・ブラッツイ

 

イザ・ミランダ

 

ガイタノ・アウディエロ

 

ダーレン・マクギャヴィン

 

女の一人旅は寂しいの??

 

物語の主人公、秘書のジェーン(キャサリン・ヘプバーン)は自称、自立した女。

長期休暇を取り、ヨーロッパ旅行の最後にヴェネチアを訪れ、運河沿のフィオリーニ夫人(イザ・ミランダ)の営む宿に滞在する。

宿は一軒家の屋敷でアットホームな雰囲気で、宿泊客同志はテラスで交流を持つ。ジェーンは客たちを誘うけれど、客はジェーン意外は全員カップルで、誘いを断られてしまう。

宿の女主人から「奇跡を望むなら行動も必要」と言われるジェーンは、男勝りなようで本当は引っ込み思案な性格。物売りの子供のマルコが唯一の話し相手と持て余し気味。

一人寂しく観光をして広場のカフェで休憩しているジェーンは、やがて、地元の優男、レナード(ロッサノ・ブラッツイ)と出会う。  

ジェーンという女性は一見して開放的でおしゃれ、人生を楽しんでいるように見える。でも実は受け身で慎重、疑り深いところもあったりする。

たぶんそれは、相手に多くを求めていて、その癖、裏切られるのを恐れているから。

旅先の恋はすべて偽物とはいわないにしろ、その場を楽しむ余裕のない人は、旅は一人ではない方がいい気がします。出会いにルールなんてないので、一人の時間を楽しめないと、一人旅はつらくなってしまいそう。この映画での一人旅のジェーンはやたらと物悲しく、まるで出張で遠方に来たみたいに最初は見えてしまいます。

 

 

 

ジェーンの日常を想像すると切ない

 

ジェーンはヴェネチアで店を経営するレナードに誘われ、一気に舞い上がるものの、実はレナードが既婚者で妻も子供もいると知って激しく動揺。ありがちな流れです。

理想的な出会いを期待してヴェネチアを訪れた下心をレナードから見透かされ、思っていた展開と違ったと本音を漏らすジェーン。

おそらくやっと取れた休暇で、すごく期待していた旅だったはず。夢は限りなく膨らみ、現実からかけ離れた妄想や、現実すらひっくり返るような出会いを期待してしまう気持ちはわかる。そんなジェーンの日常を想像すると切ない気持ちになります。

レナードは特別裕福でもない妻子持ちの男性。それを知ったジェーンは最初はレナードを拒否しつつ結局は恋に走る。そして夢のような時間が過ぎていくのですが……。 

 

 

 

別れることで成長できる恋も

 

既婚者のレナードと旅行者のジェーンの恋が続くわけがなく、楽しい時間のすぐ先に別れが待っています。

でも別れはジェーンが自ら選んだこと。ジェーンはレナードの境遇を責めてはおらず、むしろ自らを後ろめたく感じて、旅の終わりと恋の幕引きを悟ります。

旅によって成長したと言ってしまうのは簡単すぎかもしれませんが、ジェーンにとってはレナートの出会いは決してマイナスではないはず。

別れることで成長できる関係を長引かせてもいいことはない。

潮時を見極めるのは人生で大切なこと。
そのことを教えてくれる映画でもあります。

ただこの映画は昔の作品。意識は大きく変化して、現代では一人旅を寂しがる人は少ないですよね。この時代は、欧米でもカップルか同行者ありで行動するのが当たりだったのでしょうか。現在でもやたらと夫婦単位で動きたがる人がいて、個人的には鬱陶しく感じるのですが、そういう時代の名残なのかも。

 

 

 

ヴェネチアを舞台にした映画

 

ヴェネチアを舞台にした映画は『ベニスに死す』をはじめ、たくさんあります。この『旅情』はガチで観光客が訪れる広場などが頻出するので、ヴェネチアを訪れたことがあるといいながら、実は短時間しか滞在していない私のような者でも十分に懐かしむことがでできる映画です。

キャサリン・ヘップバーンは運河に落ちる場面があるのですが、目が感染症にかかり大変だったそうな。あの運河の水は見るからにヤバそうなので、入るのには勇気が必要だっただろうなと女優魂に感服させられます。

 

▼旅や休日を描いた映画はこちらにもあります

noji-rei.hatenablog.com

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この映画を見て

恋よりも、旅に出たい!!


それではまた。
のじれいかでした。