キレイなトイレ調査研究所

外出先で使えるキレイで安心トイレの調査をやってるブログ。おすすめ商品や心の保ち方、映画レビューなどを書いてます。

 当サイトにはプロモーションが含まれています

【映画】『ある日どこかで』時代を超えた愛は悲劇なのだろうか【ネタバレ・感想】

映画『ある日どこかで』(SOMEWHERE IN TIME)自分とは異なる時代の相手に恋をした男女を描いたSF作品。

写真や映像を通じて、現代には存在しない相手に恋心に似た感情を抱くことは、誰でも少なからずあると思います。ですが、なんとこの物語の主人公は、相手に恋焦がれて、本気で逢いに行ってしまうというもの。

隠れた名作(隠れてない?)と言い伝えられる、切ない物語。この話の好きなところ、残念に感じたことをネタバレありでご紹介します。

 

 

ある日どこかで (SOMEWHERE IN TIME

 

f:id:noji_rei:20210123214934j:plain

 

作品情報

 

製作年度

1980年

上映時間

126分

監督

ジュノー・シュウォーク

原作・脚本

リチャード・マシスン

キャスト

クリストファー・リーヴ

ジェーン・シーモア


テレサ・ライト

スーザン・フレンチ

クリストファー・プラマー

 

運命づけられた恋

 

1972年、大学のプロムで脚本家の卵、リチャード(クリストファー・リーヴ)の舞台が上演されている。リチャードはそこで見知らぬ老婦人から「帰ってきてね」と告げられ、金の懐中時計を渡される

老婦人は近くのグランドホテルに滞在しており、訳ありな様子。

時は流れ、8年後の1980年。脚本家になったリチャードは、執筆に行き詰まり旅に出る。そこで滞在を決めたのは、偶然にも大学近くのグランドホテルだった。

リチャードはホテルの資料館である女性の写真に目を留める。ホテルの従業員に尋ねると写真はエリーズという昔の舞台女優のものだった。エリーズに恋をしたリチャードは日々悶々となり、図書館で彼女について調べあげ、女優について本を書いた著者を尋ねる。

 

 

 

そしてエリーズは若いときは快活だったが、晩年は別人のようだったこと、彼女を女優として見出したマネージャーとの関係などを知るのだった。また、大学時代に老婦人から贈られた懐中時計がその舞台女優のものだったことがわかる。リチャードはどうしてもエリーズに逢いたくて、大学の教授から過去に戻るための方法を聞き出す。それは過去の物を遠ざけ、脳に暗示をかけることで、瞬間だが過去に戻ることができたという話だった。冒頭に登場する老婦人と、写真の主が同一人物説であることは容易に想像できます。

色々なアイテムがループ状に繋がるストーリーです。老婦人から受け取った時計、リチャードが調べた写真が撮られた1912年のグランドホテルの宿泊者名簿に彼女の名前と自分の名前がある。(現在の自分が過去に足跡を残している証)思わずガッツポーズ(みたいな雰囲気)で喜ぶなどです。

 

 

 

恋に障害はつきもの

 

リチャードは見た目を1900年代の服装に変え、繰り返し自己暗示をかけてながら、彼女に会いに行こうとする。が、頑張っても過去には戻れない。
 
そこで、昔の宿泊名簿から彼女の利用した部屋を調べ、暗示に加えるなど奮闘。1912年6月27日に行きたいと、グランドホテルのベッドでうわ言のように時間を唱え続けることで、漸く室内が過去へと遡る。目醒めたリチャードは1912年に訪れることに成功。

リチャードはエリーズを探しだしたものの、エリーズにはマネージャーらしき紳士がついていてガードは硬く、2人になるのは難しい。
 
リチャードはエリーズに逢うためだけにこの時代を訪れているので、そんなことで凹んではいられない。積極的にアプローチし彼女を誘い、心を開かせることに成功します。
 
マネージャーはリチャードがエリーズに接近することを嫌い、エリーズに対しても高圧的。マネージャーは未来が見えるらしく、女優によくない影響を与える人物が現れることも予言していました。それがリチャードらしいのですが、エリーズもリチャードを愛し始めているので、エリーズは大胆にも舞台上でリチャードに愛の告白をしてしまう。

このクリストファー・リーヴはかなりカッコよく、こんな男性から追いかけられたら誰でも気になってしまうのは頷けます。それに女優エリーズ役のジェーン・シーモアも本当に美しい。二人がいると幻想風景のようで、物語をより切なくロマンチックに見せてくれます。

 

 

 

二人の愛は永遠なのか?(ネタバレあり)

 

舞台でエリーズからの告白を受けたリチャードは喜びに震えます。そこでやはりマネージャーの邪魔が入るのですが、エリーズはリチャードを探し出し、今度こそ二人は結ばれます。

やっと訪れた幸せな時。でも、この恋が永遠に続くはずがないので、どこかで終わりがくるのはわかっているのですが、別れは唐突に訪れます。
 
幸せな時間は、リチャードがうっかり昔の時代に持ってきてしまった1979年発行のコインを取り出した瞬間に終わります。リチャードはエリーズから引き離され、元いた部屋で目覚める。
 
泣きながら再度、彼女のいた時代に戻ろうとしますが叶わない。絶望して憔悴しきったリチャードは命を落としてしまうのでした。

とてもよくできた作品で、おそらくこの映画を参考に多くの作家がSF作品を排出したんだろうなと感じる映画でした。

結局、誰も幸せになれなかった。リチャードは若くして命を落としてしまい、エリーズもリチャードが去ってから恋はできなかった。でも誰かを愛するということは、時に痛みを伴ってでも貫かれるもの。どうしようもないことだってある。そんなことが言いたかったのかなと思いました。
 

 ▼これもすごい恋愛です!

noji-rei.hatenablog.com

noji-rei.hatenablog.com

 

 

さいごに

 


1980年に公開された、伝説のSF映画『ある日どこかで』について書いてきました。

この映画は衣装に、音楽も素敵です。
ラフマニノフ『ラプソディ』

 

それではまた。 のじれいか でした。