スターチャンネル、Amazon Prime Video スターチャンネルEX-DRAMA & CLASSICSで独占放送を開始している、スティーヴィン・キング原作、HBO製作のドラマ「アウトサイダー」第2話を見ました。
画像)STAR CHANNEL BS10 https://www.star-ch.jp/ より
アウトサイダー公式サイト | 映画・海外ドラマのスターチャンネル[BS10]
見終わった感想を率直に言えば、残念だけれど「つまらない」。
全10話までブログ記事で書くつもりでしたが、最後まで見れるか自信がなくなってきました。
そこで今回は「アウトサイダー」を何故つまらないと感じたか、自分なりの理由を考えてみました。
現在5話まで見ています。4話、5話はいいと思いました。
すごくさらっとですが感想書いています。 (追記6月5日)
- 第2話までのあらすじと主なキャスト
- つまらない理由・その1物語を俯瞰しているだけ
- つまらない理由・その2伏線がまったく回収されない
- つまらない理由・その3暗い・メリハリがない
- 最後に「魅力がない主人公の話」
第2話までのあらすじと
主なキャスト
ジョージア州の小さな町で少年の遺体が発見されたことで事件は始まる。事件を担当する刑事のラルフは、病気で息子を亡くしたばかりで失意の中で捜査を開始。
容疑者は、リトルリーグの監督で高校教師のテリー・メイランド。
しかし犯行時刻にテリーが2人存在していることがわかる。
裁判所に向かいラルフたちに付き添われたテリーを移送する途中、突然現れた男によってテリーは撃たれてしまう。
2話までの主なキャスト
・ラルフ・アンダーソン/ベテラン刑事(ベン・メンデルゾーン)
・テリー・メイトランド/高校教師、事件の容疑者(ジェイソン・ベイトマン)
・グローリー・メイトランド/テリーの妻(ジュリアンヌ・ニコルソン)
・ビル・キャンプ/弁護士・テリーの友人(ハワード・サロモン)
第1話でも登場していたのですが、スティーヴィン・キングらしい謎の誰かが佇むシーンがちらちら出てきます。
邪悪な雰囲気。
それがアウトサイダーの存在であることを予感させています。
つまらない理由・その1
物語を俯瞰しているだけ
息子の死、犯人を撃ったことなど、主人公で刑事のラルフは、トラウマを抱えながら事件に立ち向かうことになります。
物語を見る側が、主人公に感情移入できれば怖い話になりそうですが、物語を俯瞰している感が強く、主人公の目線で事件を追うことができません。
セラピーを断って現場に復帰するところは、自分の心の深いところを見つめるのが得意ではない、現実逃避的な性格が表れていると感じました。
でも魅力あるキャラクターかといえばそうでもない。
一生懸命出そうとしているのですが、今一つ伝わってきませんでした。
つまらない理由・その2
伏線がまったく回収されない
全10話なので先の展開があるはずですが、現状だと話の伏線があまりにも回収されず一緒に考えることができません。
そのため、どこか置いていかれた感があり、問題解決のヒントも考えるのが億劫になってきました。
このまま見続けていけば、報われるのでしょうか。不明です。
ちなみに予告では、第3話からニューキャラが登場するみたいです。
私立探偵らしいのですが、サイキックな力を持っている設定のようです。
ただ、ここでまた視線が変わるとしたら、一層つまらなくなりそうな予感もあります。
海外ドラマでは、途中で主人公が変わることがありますが、ほとんどが第8シーズンまで続くような長い話の場合。
それは私の予想で、そこまで影響力を持たない役なのかもしれません。
つまらない理由・その3
暗い・メリハリがない
個人的に暗いのは大好物ですが、ただ暗いだけだと話が単調に感じられてしまいます。
暗い話でも1割くらい明るいシーンがあると、暗さ(怖さ)がぐっと引き立つ気がするのですが。
同じスティーヴン・キングの作品で見ても「キャリー」「シャイニング」などには、どこかにちらりと覗く明るさがあるから、怖さがより引き立つのではないでしょうか。
最後に
「魅力がない主人公の話」
ちょっと(かなり)話が逸れますが、「アウトサイダー」を見た後で、映画「ラストエンペラー」 (べベルナルド・ベルトルッチ監督)を観ました。
偶然再生されたのですが、何度観ていても思わず見入ってしまう名作です。
1987年の作品ですが、音楽も映像もまったく古さを感じさせません。
中国最後の皇帝、愛新覚羅溥儀の生涯を描いた大作で、ジョン・ローン主演、坂本龍一が音楽を担当しています。製作はジェレミー・トーマス。
当時旬だったスタッフがノリノリでつくったであろうことが、画面を通して溢れ出てくる勢いのある映画です。
これは「もっと評価されていい映画ベスト10」みたいな企画があれば、絶対に推したい作品です。
「ラストエンペラー」はアカデミー賞で作品賞、監督賞、撮影賞、脚色賞、編集賞、録音賞、衣装デザイン賞、美術賞、作曲賞を受賞しているので十分に評価されているのですが、個人的にはそれでも足りないと思うほどです。
この愛新覚羅溥儀という孤独で悲しい皇帝を、映画ではジョン・ローンが見事に演じています。
ただ以前、この愛新覚羅溥儀の著書『我が半生』を読んだのですが、なんて人間的魅力のない人だろうと驚きすら感じました。
わが半生 上―「満州国」皇帝の自伝 (筑摩叢書 245) 愛新覚羅 溥儀; 小野 忍9784480012456【中古】 価格:850円 |
皇帝という身分だけの人で、誰も愛さず、誰からも愛されなかった人。
皇帝でなかったら、薄っぺらくて何も持っていない人だなという印象を持ちました。
物語は、実力のあるスタッフが集まると素晴らしい話にできてしまう。
実話ですらここまでの物語にできるのなら、フィクションは料理するスタッフの腕次第ということに。
映画とドラマは別のものなので、比べる話ではありません。
ただ原作がどうであれ、つくる側の熱みたいなものがあれば、素晴らしい話にできる。
HBOといえばハイクオリティドラマの代名詞ともいわれる製作会社。
これまで見てきたドラマはどれも当たりだったので、もうちょっと頑張ってほしいかなーというのが正直な感想でした。
それでは今日はこれまでで。
のじれいか でした。