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【映画】『人間失格 太宰治と3人の女たち』デカダンスな恋は当時のトレンド【ネタバレ・感想】

 

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こんにちは。 のじれいか(@noji_rei)です。 

『人間失格 太宰治と3人の女たち』は、タイトルどおり小説家の太宰治と、その妻と2人の愛人たちの愛憎劇です。

太宰治といえば、作品以外にも生き様、とくに玉川上水での心中が有名ですが、そこに至るまでの女性関係や、作家として開き直っているようで苦悩する日々が描かれます。

・実話に基づいたストーリー
・蜷川実花の世界観
・豪華キャストがやたらと登場

という楽しみ方ができる映画です!

今回は『人間失格 太宰治と3人の女たち』のストーリーについて、また感じたことについて書きます。よろしければお付き合いください!

 

 

【映画】『人間失格 太宰治と3人の女たち』

 

 

作品情報

 

2019年 120分   
監督:蜷川実花

太宰治の生涯はこれまで何度も映像化されてるけど、蜷川実花らしい華やぎがあるわ

小栗旬をはじめ、千葉雄大、高良健吾、瀬戸康史、成田凌って豪華メンズが嬉しい!

 


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キャスト


太宰治(小栗旬)
津島美知子(宮沢りえ)太宰の妻
太田静子(沢尻エリカ)太宰の愛人
山崎富栄(二階堂ふみ)太宰の愛人
佐倉潤一(成田凌)太宰の担当編集者
太田薫(千葉雄大)静子の弟
伊馬春部(瀬戸康史)
三島由紀夫(高良健吾)
坂口安吾(藤原竜也)

予告

 

www.youtube.com



ストーリー


酒と女に溺れ、心中未遂までしでかした(自分だけ生き残る)人気作家の太宰治は、妻の津島美知子(宮沢りえ)と幼い子供もいる身でありながら、裕福な家庭の娘、太田静子(沢尻エリカ)と、山崎富栄(二階堂ふみ)との関係に溺れていく。

やがて太宰と静子の間には女の子供が生まれ、富栄は自分も子供が欲しいと願うように。

日々飲み歩き、家庭をまったく顧みない太宰は多額の借金を抱え、美智子は幼い子供を抱えて途方に暮れる。

そのうち太宰は健康を害してしまい、色々と追い詰められていく。

そんな太宰に、編集者の佐倉潤一(成田凌)は太宰自身の生き様を書くことを勧め、太宰は「人間失格」の執筆に取り掛かるのだった。

誰も愛さない恋


実際はどうであったか知りませんが、映画を見る限りでは、太宰治は誰も愛しておらず、書きたいものを書くために無理やり恋愛をしているように感じられます。

女の方も、太田静子は刺激的な恋愛とその結果として子供が欲しいと思い、山崎富栄は太宰との関係に溺れ、破滅的なメンタルになっていく。やがて静子に子供が生まれたことで自分にだけ子共がいない富栄は、一層太宰にのめり込みます。

 

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モテモテの太宰治の妻・美知子ですが、家庭は不幸のどん底。太宰が方々で作った借金に悩まされて崩壊状態に。まさに火宅の人ってヤツです。

太宰は恋愛に対して、芯のようなものを持たないので、周囲の女性を余計に苦しめてしまうのでしょう。

もちろん女たちが太宰に惹きつけらたのには、太宰自身に魅力があったためでしょうが、当時の時代のトレンドも影響していたように感じます。心中という選択も、当時は多かったようですし。

加えて言えば、モテている太宰自身もさほど嬉しそうでもなく、幸せそうでもないところが残念です。破滅的思考なので仕方ないのでしょうが、どうせなら少しくらい嬉しそうにしてもいいのではと意地悪な気持ちになってしまいました。

恋愛をコストパフォーマンスで捕らえたりする現代にいると、どこまでも堕ちていきたい…といったデカダンスな恋愛模様が羨ましく思えもしますけど、実際にやってみたら相当疲れそうではあります。

劇中で作家の男たちが酒の席で、「尽くす妻は存在するか」という話題から、「愛はよいが、恋はダメ」といった話に発展するのですが、ここでの「恋」は責任を伴わない関係のことで欲望に近いことを指している。

確かに相手に責任をもつことは恋愛の一つのミッションなのでしょうが、恋は軽さを意味するといった解釈も単純すぎるかも。机上の空論、言葉遊びなのでしょうが。

蜷川実花の色彩や世界観がよい


作品の舞台は、昭和20年代の東京と古めかしいところを、蜷川実花がときにいい感じに古さを押し出し、ときにセンセーショナルに盛り上げていきます。

小栗旬演じる太宰と編集者の佐倉潤一を演じる成田凌が、祭りで再会して口論になる場面があるのですが、個人的にはここに蜷川実花らしさを感じました。

小栗旬と沢尻エリカや二階堂ふみとの絡みの場面も出てきますが、それより惹きつけられました。

キャストが豪華で嬉しい

 

俳優は大変豪華です。(チラ出の人もいますが

小栗旬は終始苦しみ葛藤して、大変そうです。本作品の小栗旬を見ていて思い出されたのは
ドラマ『BOADER』。犠牲者の姿が見えるようになった刑事役でしたが、比べられないような苦しみようでした。

個人的な見どころは、太田静子の弟・薫を演じた千葉雄大と、作家の伊馬春部を演じた瀬戸康史が、同じ店でニアミスする場面。

瀬戸康史の出番は少ないのですが、九州弁を披露するので貴重かも。また本人の若い頃の画像を確認したところ、おしゃれな見た目もいい感じに寄せている感じがしました。

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引用元:伊馬春部 - Wikipedia


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こちらは瀬戸康史。雰囲気寄せてきてるって思いませんか?

 

太宰治ファンでなくとも楽しめる


史実に基づいた話ですが、太宰治の私生活はあまりに有名な話なので、いまさら感もあるためか、ことさら実話を強調されていないし、エンタメ要素も加味されているので見やすい映画だと思いました。

繰り返しますがキャストが豪華。ただ高良健吾の登場は嬉しいのものの、三島由紀夫役はあまりにも似てないのでついツッコミを入れたくはなります。

太宰治がそれほど好きではない、もしくは詳しくなくても楽しめると思います。むしろ予備知識があまりない人の方がすっと世界に入れるかもしれません。


▼ 小栗旬のキャプテンハーロック!(三浦春馬も)

noji-rei.hatenablog.com

 

 

それではまた。のじれいか でした。