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【映画】『月曜日のユカ』妖精みたいな加賀まりこがいじらしい【ネタバレ・考察と感想】

映画『月曜日のルカ』

加賀まりこ主演の恋愛コメディ。

二十歳になりたての妖精のような加賀まりこが、愛されることに懸命になるお話。軽いタッチなのですが、切なくいじらしい場面もあるストーリーでした。

また1960年代初頭の横浜の風景が折り込まれ、当時に思いを馳せることもできる映画です。

ストーリーと見どころをご紹介します!

 

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月曜日のユカ(1964)

 

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※本記事の情報は2021年6月時点のものです。 最新の配信状況はサイトにてご確認ください。

 

作品情報

94分
監督:中平康

キャスト:加賀まりこ、中尾彬、加藤武、波多野憲、北林谷栄、ウィリアム・バッソン、ハロルド・S・コンウェイ

 

予告

www.youtube.com

 

ストーリー

 

横浜のクラブ「サンフランシスコ」でホステスとして働くユカ(加賀まりこ)は、可愛くていい子だと評判だ。

ユカには、パパ(加藤武)と呼ぶ初老のパトロンがいて、毎週月曜日に会う関係が続いている。

ユカの母(北林谷栄)は外国人と付き合うことで収入を得て、ユカを育ててきたこともあり、ユカ自身も男から喜ばれることが女の価値だと素直に信じている。なのでユカは男からより喜ばれるためにはどうしたらいいのかといつも考えている。

 

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ユカは誰とでも関係を持ちますが、キスは特別なものだからと、それだけは絶対に許しません。また教会に通う一面もあって、部屋にはマリア像が置いてあったりも。

ユカとボーイフレンドの修(中尾彬)がデートをしていると、パパが家族と仲良く街を歩き、娘に人形を買い与えるのを目撃します。ユカは自分と一緒のときには決して見せることのないパパの笑顔を見て、複雑な気持ちになる。

修はユカを本気で愛しているので、ユカのパパに対する思いは複雑。

ユカはパパに人形を買って欲しいとねだる。ユカはパパが妻と娘の前で嬉しそうにしていた光景を自分と一緒のときにも再現させようとしたのです。

修はユカにプロポーズ、ユカもまんざらではなさそうですが「キスができるか」と問われれば即答はできません。そんなとき部屋にパパが入ってきて……。

見どころ!加賀まりこがかわいい

 

とにかく、加賀まりこがかわいいです。ファッションもサブリナパンツ、スパンコールがあしらわれたミニドレスにハイヒールと、とてもおしゃれ。奔放な女の役ですがエロさがなくてキュートです。

話の内容は決して明るいだけではなく、時代的にも女の暗い部分が見え隠れしますが、加賀まりこが演じることでコメディな雰囲気が上手に表現されてるところが良かったですね。

見どころ!横浜の街に驚き


舞台は横浜、港が頻繁に登場します。ランドマークタワーはありませんが、マリンタワーはできてすぐの頃らしいですね。(映っていないけど)

本町らしき通りをユカと修がデートしていますが、一体どのあたりなのかはわかりませんでした。

ユカがパパと待ち合わせた場所が「ホテル・ニューグランド」の2階ロビーが登場します。そこはまったく変わっていません。変わっていないところもまたずごいなと驚きです。

ユカは本当の愛を見つけるのか?(ネタバレあり)

ユカはパパを喜ばせることが愛情からなのか、自分のプライドのためなのか、自分でもよくわからない。

ユカにはフランクという過去の男や、クラブで芸を見せる奇術師(波多野憲)の存在もあって一人の男を愛することがよくわからないのかもしれません。

貿易商のパパは仕事を取るために、海外船の船長(ウィリアム・バッソン)に接近しますが、船長からユカが欲しいと言われてしまう。仕方なくパパはユカにそのことを打ち明け、ユカも引き受けます。二人の話をプロポーズの後で隠れ聞いた修はショックを受けます。

ユカはパパに船長と関係を持つ代わりに「10万円がほしい」とパパに言うのですが、それは修との部屋を借りようと話が出たときに話に出た金額でした。

だからユカはその後で修と結婚するつもりだったのかもしれない。げんに出ていく修にユカは「キスとしていい」と言いますが、修は怒って出て行ってしまい、その後、海に身を投げて亡くなってしまいます。

 

訃報を聞いたユカは修の遺体にキスをして涙を流します。


その後、パパとの約束どおりに、ユカは船長と関係しますが、キスを求められて頑なに拒む。

すべてが終わり船から出てきたユカはパパと降りてきて、波止場で一緒に踊りますがパパが誤って海に落ちてしまう。ユカは助けを求めるパパを残して立ち去ってしまうのでした。

ユカが本当に愛していたのは誰?(ネタバレあり)

 

育った環境が影響しているのか、ユカは男から求められることが何より大切で、生きる術だと考えている。

関係は持ててもキスは頑なに拒む。それは「愛している」と言いながら何かを踏み止ませているためなのだろうなと思っていたら、幼少期に母と外国人のキスを見て、それを見ていた牧師から「あれはいけないことだ!」と激しい口調で言われたことがトラウマになっていたのでした。

ユカはどの男にも「愛している」と口にし、本人もたぶん嘘偽りなく男たちを愛していると思い込む、子供のようなところがある女性です。


でも最後になって修を亡くしたユカは、きっと初めてパパを恨んだ。

だから最後、波止場でダンスをしていた二人は、パパが誤って転落したようで、無意識のようで意図的にユカはパパを突き落としているように見えます。

つまりやはり本当に愛していたのは修だったと考えられます。

 

昭和の50万円は現在いくら?

パパから船長と関係を求められたユカは、パパにその代わり10万円が欲しいと言いますが、修との引っ越しに10万円はかかると話していて、たぶんそのお金が欲しいことが明らかです。


昭和40年の1万円は4.2倍で換算できるらしいので、およそ50万円くらいでしょうか。

 

 ▼昭和映画はこちらです!

noji-rei.hatenablog.com

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それではまた。
のじれいか でした。