【映画】『カフカ「変身」』文学を見る、変身した虫が……【ネタバレ・感想】
こんにちは。 のじれいか(@noji_rei)です。
カフカの『変身』といえば、実家暮らしの男が、ある朝起きたら虫になっていた……から始まる超有名なお話。
1915年に発表されてから、世界中で読み継がれ、映画やアニメで実写化されている作品です。
今回は『カフカの変身』の実写版映画の『カフカ「変身」(METAMORPHOSIS)をご紹介します。
原作に忠実なのか、虫のビジュアルはどうなのか? について書きます。
よろしければ、お付き合いください!
作品情報
カフカ「変身」
2012年 カナダ 85分
監督:クリス・ワトンソン
原作:フランツ・カフカ
キャスト:ロバート・ビュー、モーリン・リップマン、ローラ・リース、アリスター・ペトリ
ストーリー
実家で家族と暮らすグレーゴル・ザムサは、ある朝目覚めると自分が巨大な虫になっていることに気づく。
家族はいつまでも起きてこないグレーゴルを心配し部屋の前にやって来るが、グレーゴルは虫になった我が身を家族に見せたくないので、激しく混乱する。
やがてグレーゴルの勤め先の上司が自宅を訪ねてくるが、グレーゴルは弁解をしつつも、虫の姿を見せることはできないのでドア越しで戸惑う。
しかし父が抱える借金のため仕事を辞めることはできないグレーゴルは、必死に弁解をするうち、つい虫になった姿を晒してしまい、家族からは恐怖の視線を向けられてしまうのだった。
原作に忠実な世界観
時代設定や家族構成、父親が事業に失敗したため、自分が大黒柱になって働かなければならない立場、また、その後の展開もほぼ原作どおりの印象でした。
虫になったグレーゴルの姿に父は怒り、母はショック、妹は困惑。ショックと恐怖を感じながらも家族として接しますが、だんだん家族は彼を虫としてしか扱えなくなります。
また、虫になったことを嘆くグレーゴル本人も、変身することで家族を守らなければいけない重圧から逃れたかったのでは、という感情についても後半で触れられます。
イメージも損なっていない
小説の実写版映画は、アレンジが入っていて
「思っていたのとは違った」
という映画が少なくありませんが、この『カフカの変身』についてはイメージ通り、小説に忠実に映像化した印象です。
ただ、この作品で何より大切なのは、虫のデザインというか形状だと思うのですが、虫はどんな感じだかといえば、ちょっと……。
虫が可愛すぎ(虫になったら?)
虫になったグレーゴルの形状ですが、率直にいえば、サイズも小ぶりで瞳はつぶら。頭のなかで想像していたよりはずっと
かわいい……。
虫はCGでデザインされていて感想としては、キモさが弱い気がしました。
まあ、それにしても、家族が虫になってしまったら驚きしかないでしょうが。
人は誰でにでも現実から逃れたくなる瞬間があるのかもしれません。でも虫になったまのグレーゴルに家族は絶望、しまいにはグレーゴルを疎ましく思うようになります。
自分が虫になってしまったら、困るというか、諦めるというか、そういう心情になるものなのでしょう。グレーゴル自身、苦しみを経て、徐々に人であった記憶が薄らいでいきます。
そのうちグレーゴルは、虫になったまま寿命を迎えることになります。人間だったときに彼に頼っていた家族は、虫の死骸をさっさと始末して、何事もなかったように平然と暮らし、今度は年頃になった娘の結婚を考えるようになるのでした。
キツいものがありますが、これぞ実存主義の小説ですかね。
まとめ
・原作にはかなり忠実
・虫がかわいい(CG)
・読むようにして見れる作品
でもこの作品を実写化することがよいのだろうかと疑問は残りました。良い点をあげれば、短編なこともあり、比較的気軽に文学に触れることができるということだと思います。
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※本記事の情報は2021年9月時点のものです。 最新の配信状況はサイトにてご確認ください。
それではまた。のじれいか でした。