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【映画】『マダムのおかしな晩餐会』相手に去られて無言で身を引く潔さはありますか?【ネタバレ・感想】

映画『マダムのおかしな晩餐会』は、2016年のフランス映画です。パリを舞台にセレブリティな家族に仕えるメイドと、そのゲストとの恋の物語です。

 

 

 

マダムのおかしな晩餐会

 

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作品情報

 

 

製作年度

2016年

上映時間

99分

監督

アマンダ・ステール

キャスト

トニ・スコット

ロッシ・デ・パルマ

ハーベイ・カイテル

マイケル・スマイリー

トム・ヒューズ

スタニスラス・メラール

ジョセフィーヌ・ドゥ・ラ・ポーム

 

 

予告

 

 

www.youtube.com

 

寂しいマダムと恋に溺れるメイド

 


アメリカ人のアン(トニ・コレット)ボブ(ハーヴェイ・カイテル)の裕福な夫妻は、パリに越してきてばかりなので、友人を招いて晩餐会を開きます。メイドのマリア(ロッシ・デ・パルマ)らは準備に追われているところ。

そこにボブの前妻との息子スティーブン(トム・ヒューズ)が現れ、晩餐会の人数が13人に。縁起が悪いことを気にしたアンは、マリアをゲストに仕立てることを思いつく。

最初は嫌がるマリアでしたが、仕立て上げると結構様になってしまう。しかもゲストのデビッド(マイケル・スマイリー)から気に入られ、デートの申込までされてしまうというのが物語の出だしです。

デビッドは、作家で悪ふざけが好きなスティーブンから、マリアを貴族の家柄であるとか、名乗れない身分の方と吹き込まれ、それを信じているみたい。

またマダムのアンは、マリアを座らせたのはとっさの思いつきで、まさか客が本気でマリアを気に入るとは思ってもいなかったので慌てます。本当のことを話そうかと思いましたが、自分の発案とバレるもの嫌で、言い出しにくい。

マリアは離れた場所に大きな娘がいますが、おそらくは恋はしばらくしていない様子。そんなこともあって話上手で一緒にいて楽しいデビッドに夢中になるのでした。

アンは使用人と知人の恋に激しく嫉妬します。わからないではないのですが、アンは苦労してお金持ちと結婚して、一見幸福そうですが実は案外苦しんでいる背景が見えてきます。ボブとの夫婦仲は冷めていて、愛人からは遊ばれているだけ。だからマリアに対して女の魅力で負けたと思うようになってしまいます。

確かにマリアはスペイン人で明るい性格、しかもビジュアルはロッシ・デ・パルマなのでインパクト大、一度見たら忘れられない容姿です。

 

 

これは男女の考え方の違いだと思うのですが、男は女ほど痩せている女が好きなわけじゃない。

 

恋にはジュエリーがつきもの

 

マダムのアンとメイドのマリアは、それぞれジュエリーを贈られます。


アンが愛人から受け取ったのはヴァンクリーフ&アーペル「アルハンブラ」のロングチョーカー。たぶんヴィンテージ・アルハンブラロングネックレス。

www.vancleefarpels.com

 

遊び相手に贈るには高価すぎますが、まあお話しなので。しかもアルハンブラとかわかりやすいシリーズ物を贈るところに男のアンへの気持ちが現れている気がしました。

一方、マリアもデビッドからイアリングを贈られます。これもおそらく、ヴァンクリーフのもの。スピネルもしくはカーネリアンの大粒のイヤリング、マリアによく似合っていました。

贈り物は気持ちなので単純に言えることではないにしろ、モノとして見ればイアリングの方がたぶん高価、そして趣味はいいと私は感じました。

 

絵の鑑定は本物だったけど

 

デビッドは画商。ボブは事業がうまくいっていないので、祖父の持ち物だったカラバッジョの絵を売ろうとしている。その依頼をしたのがデビッドです。

贋作かもと危ぶまれつつ、鑑定で本物とわかって安堵。めでたしめでたしですが、恋愛はどこまでが本物でどこまでがフェイクなのかわかりません。

もしかするとマリア以外はすべてフェイクなのかも。それともデビッドも本物なのか。
それはこの映画を観た人が決めることです。

 

ラストをどう捉えるか?

 

物語は含みのある終わらせ方をしています。
はっきりとさせていない、見る人に委ねる終わらせ方という奴です。

アンはついにデビッドにマリアのことを打ち明けてしまう(らしい)。それによってデビッドはマリアとの接触を絶ってしまったように見える。

ある日、アンに言われてお客にお茶を出しにいくと、客人として座っているのはデビット。デビッドはメイドのマリアに見向きもしない。恋の終わりを感じ取った(であろう)マリアは一人屋敷を出て行きます。途中、外にいるスティーブンが見送ります。

それからすぐスティーブンの元に現れたデビッド。スティーブンは、アンとマリアの小説を書いていて、読んでいる人は気づいています。

デビッドもスティーブンの小説を読んでいたらしく、ラストを尋ねますが、まだそれはわからない。「かつて愛した人からハッピーエンドが好きだと教わった」とデビッドはハッピーエンドを望んでいることがわかります。でもこの話がハッピーエンドかどうかはわかりません。

バッグを片手にマリアは歩いていく。

 

・デビッドがその先に待っている。
・デビッドは来ない。

 

何度か見直しましたが、彼はマリアを追って来ないと思います。
今の時代、身分違いの問題は、メイドをやめてしまえばさほど大きな障害ではないのかもしれない。問題はそこではなく、相手の仕事に抵抗がある相手との恋愛は続かないということです。

マリアは彼や、マダムたちを責めず、一人颯爽とその場を立ち去る。そこに好感を抱きました。デビッドはお金持ちですが、マリアは愛情と金銭を天秤にかけることはない。また彼が心変わりしたからと責めることもない。(心変わりしたと仮定した場合)

恋愛の責任の半分は自分にある。自分が好きになった相手が自分にとってそこまでの相手だったということ。

恋も人間関係も同じで、追ってすがれば関係が戻るなんてことはあり得ない。お互いのことを考えれば、マリアの判断は正しかったんじゃないかと私は考えます。

きっと観るひとごとに考え方が違うと思うので、ぜひ、確かめてみてください。

 ▼甘い恋のお話です。

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それではまた。
のじれいか でした。