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【映画】『半世界』稲垣吾郎、長谷川博己・池脇千鶴が好演【タイトルの意味?ネタバレ・感想】

山間部にある集落で、炭焼きをして暮らす男が、友人や家族との関係から自分自身を見つめるヒューマンドラマ。

39歳という人生半ばにさしかかった主人公の生き様が、『半世界』というタイトルの意味するところか、それとも?

稲垣吾郎、長谷川博己、渋川清彦らの演技が光る。稲垣吾郎の妻役を演じた池脇千鶴も素晴らしかった。

ストーリーと、ここが好きだった、ここが残念だった、また『半世界』というタイトルについて考えました。

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半世界

 

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本記事の情報は2021年4月時点のものです。
最新の配信状況はサイトにてご確認ください。

作品情報

 

2018年 119分
監督:阪本順治

キャスト
稲垣吾郎、長谷川博己、渋川清彦、池脇千鶴、竹内都、杉田雷麟、信太昌之、石原蓮司


予告

 

www.youtube.com

 

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物語

山間の集落で生まれ育った、高村絋(稲垣吾郎)は、父の代から続く製炭所を継いでいるが経営は傾いている。絋と妻の初乃(池脇千鶴)との仲は悪くないものの、仕事にことかけて学校でイジメを受ける息子の明(杉田雷麟)に関しては無関心を装う。

絋の幼馴染、沖山瑛介(長谷川博己)は、自衛隊に入隊してから地元を離れていたが、海外派遣の後、除隊して戻ってくる。絋と中古車販売店を営む岩井光彦(渋川清彦)は瑛介を歓迎するも、瑛介は昔の面影はなく多くを語ろうとしない。


母を亡くして一人暮らしの瑛介を案じた絋は、自分の製炭作業を手伝わせ行動を共にするように。また絋が明に深く関わろうとしないのは、絋の亡き父への葛藤が関係していと察した光彦や瑛介は、明を気にかけ、絋にはアドバイスをするなど気を配る。友人たちの助けもあり、絋は明と向き合い、亡き父を超える備長炭をつくりたいと前向きな気持ちになる。


だが、そんなとき、瑛介がチンピラと喧嘩をして警察沙汰に。精神的に限界を感じていた瑛介は友人たちに黙って家を出てしまう。

好きだったところ・役者がすごくいい!


落ちぶれた製炭所を営む、高村絋という男の役は、稲垣吾郎が演じるにはうらびれた役なのですが、稲垣吾郎が演らないと見ている方がつらくなりそう。稲垣吾郎のゆったりした安定感のある雰囲気があるから、バランスが保たれているように思えました。

高村絋の妻・初乃は素朴な主婦だけど、見るところは的確に見ている女。この役を演じきれるのは池脇千鶴しかない、まさにドンピシャの役でしたね。池脇千鶴は『そこのみて光り輝く』の演技が印象的でしたが、どこにでもいそうで、実は滅多にいない女を演じさせたら、彼女の右に出る役者はいないのではないでしょうか。

長谷川博己は海外派遣でメンタルをやられた元自衛官。光彦が経営する中古車販売店に押し入ったチンピラを自衛隊仕込みの手腕で薙ぎ倒してしまう。絋の息子のアキラを虐める同級生を前に、凄みを見せるキレッキレぶりはカッコよかったですね。

 

残念だったところ・見えない部分が多い(ネタバレあり)


せっかく地元に戻ってきた瑛介ですが、チンピラ相手ではあっても、喧嘩で大怪我を負わせてしまい、地元を離れて漁師の手伝いを始めます。

瑛介を案じた絋は、瑛介の行方を必死に探してどうにか再会。瑛介は自衛隊隊員の海外派遣先でおそらく言葉にできない経験をしており、後輩の早乙女誉(さおとめ・ほまれ)という、絋も知る人物の死を憂いていることがわかるのですが、詳細についてはまったくわからぬまま。一体どういうことだったのか、せめてもう少し、説明してほしかった。

絋は瑛介との再会で、家族との関係や仕事を見つめなおし、前向きに生きていくのだろうと普通に予想していました。そんなふうに考えていたところ、絋のまさかの突然死で仰天です。

まったく予想しなかった展開でしたが、瑛介がおそらく死を身近に経験してきたように、絋の死によって、どの世界(世間)でも死は存在する。そのことを実感させられたのではないでしょうか。

主人公たちの気持ちにどれだけ寄り添えるかが、この話を楽しめるかのポイントになりそうです。

タイトル『半世界』の意味を考える


最初、一人の男が、人生のおよそ半分を生きた意味が『半世界』にこめられているのだtろうと考えましたが、また違った意味もあるのかもしれない。見終えて考え直しました。


元自衛隊員(海上自衛隊員)の瑛介は、海の上にいると安心できるからと漁師の仕事に就き、でも過去の葛藤からは逃れられないとも話します。

そして瑛介は「お前たちは世間しか知らない、世界を知らない」絋に言う。自分が見てきた世界はこんなものではないと言いたいのでしょう。

絋は言い返します。「こっちだって世界なんだ、いろいろあるんだよ」と。

今の日本で銃弾が飛んでくることはまずありませんが、絋だって仕事のこと、家族のこと、経済的問題と苦労は絶えない。光彦だって父(石橋蓮司)はアル中に近いし、変なチンピラ連中に狙われてもいる。

それに田舎の集落にだって死は存在します。どの世界にいても、逃れられないことなのです。

絋が亡くなった後、光彦と瑛介は、子供の頃、林の中に埋めたタイムカプセルを見に行きますが「まだ続くんだからさ」と、カプセルを確かめて、また土に戻す。

逃れられない別れがあっても、誰かが生き続ける限りは続くものがある。

それはかつて瑛介が見た世界であっても、絋や光彦の世界であっても同じこと。

そんなことがタイトルに含まれているのかもと考えました。

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それではまた。
のじれいか でした。