GS(グループサウンズ)全盛期の時代、人気GSバンドとして日劇の舞台を踏むのを夢見る若者たちによるコメディ。
サイケデリック・ファッション、サブカル好きの方には超絶オススメしたい映画です。
物語をネタバレありでご紹介。好きだったところ、残念だったところを書きます。
GSワンダーランド
作品情報
2008年 100分
監督:本田隆一
キャスト:栗山千明、水嶋ヒロ、石田卓也、浅利陽介、武田真治、杉本哲太、岸部一徳、高岡蒼甫、大杉漣、 温水陽一、佐藤次郎
物語(ネタバレあり)
1968年。日本は空前のGSブーム。
GSバンドを組んで日劇で公演を開催したい夢を持つ、マサオ(石田卓也)と、シュン(水嶋ヒロ)、ケンタ(浅利陽介)は意気投合しバンドを結成する。
マサオたちの演奏を聞いた芸能事務所の社長、梶井(武田真治)は、レコード会社の佐々木(杉本哲太)からGS(グループサウンズ)バンドをデビューさせる必要に迫られ、メンバー探しをしていたところで、ちょうどいいと3人をスカウト。
3人に加えて歌手を目指し梶井の元を訪れたミク(栗山千明)を男ということにして、4人組バンドとしてレコードデビューするが鳴かず飛ばず。
背水の陣でキャラ変をして、タイツ姿で演奏するザ・タイツメンとして売りだすと人気爆発。
色々不満はあるけれど、これも日劇デビューをするまでと、共同生活をしながら芸能生活を送るザ・タイツメンのメンバーだったが、ミックが女ではと怪しむ連中から脅されるようになり、ザ・タイツメンのメンバーは追い詰められる。
やがてミクは自分が女と世間に公表。時代もGSブームの終焉に差し掛かっていたこともあり、ザ・タイツメンは解散することになる。4人は一緒に活動した時間を改めて噛み締めるのだった。
よかったところ・徹底した世界観
笑えるのは1960年代後半の雰囲気づくりを徹底させているところ。サイケデリックなファッションやレトロなインテリアなど世界観が満載です。当時の風景を下手にアレンジしていないので嘘っぽさがないのがいい。リアルを追求している印象です。
グループサウンズのメンバーたちの聖地として語られる「日劇」ってどこよって話ですが、正式には日本劇場。劇場と映画館のあるエンタメ複合施設です。1933年に竣工、1981年に閉館して現在は有楽町マリオンが建っています。グループサウンズ全盛期やウエスタン・カーニバルなどが開催される、音楽や文化の発信拠点でした。
▼栗山千秋演じるミクが流行った時代
ストーリーは単純。でもどっぷりと世界観に浸れる。
俳優では栗山千明の紅一点ぶりがいい。実はロングヘアのばっちりメイクで歌手志望のミクは、売りだすため仕方なくミックと名乗って、男としてザ・タイツメンのメンバーに加入します。
▼ミクのファッションはこっち系で歌謡ポップスな雰囲気。セクシー。
最初は他のメンバーとしっくりこないのですが、共同生活を送るうちメンバーの間に不思議な友情が芽生えていくところが見どころ。
ザ・タイツメンの曲が発売されていました。徹底していますね。
水嶋ヒロも懐い。石田卓也は最近どうしたのでしょう。
俳優業を引退した高岡蒼甫は、ザ・タイツメンのライバル、ザ・ナックルズのヴォーカルとして歌も披露しています。
残念だったところ・あっさりした展開
物語の展開がある程度、読めてしまう。最初、栗山千明演じる歌手志望のミクが、武田真治演じる芸能事務所の社長を訪ねるあたりで、これはマサオやシュンらとGSのグループを組むんだろうなと展開が予想できる。しかもその後、性別のことで揉めることになるであろうことも。
世界観重視なので、当時をリアルで体験した人か、サブカル好き!っていう人じゃないと楽しめないかもしれませんね。
さいごに
レトロ好きには絶対オススメな映画、『GSワンダーランド』をご紹介しました。1960年代後半から1970年代の雰囲気を擬似体験できる不思議な作品です。
サイケデリックなファッションが大流行した時代。世界中が超絶ポップでイカしていた。憧れます。
なお、こちらの映画は現在、Amazon Primeで見れますよ。
(※本記事の情報は2021年4月時点のものです。最新の配信状況はサイトでご確認ください。)
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それではまた。
のじれいか でした。